モンサントという村

モンサントという村

【2014年11月】モンサントは、ポルトガル中部にある小さい村で、数年前に写真を見てからずっと行きたいと思っていたところです。

758メートルの「聖なる山(モンサント)」の斜面に家と岩が群がってできています。

岩と家々が一体化している不思議な光景。

1938年に「最もポルトガルらしい村」に選ばれ、1991年には「ポルトガルの歴史的な12村」の一つに指定されています。

5月3日に「十字架の祭り」が催されるそうですが、その謂れが面白いです。

その昔、この村が長期に渡って敵に包囲されたとき、食物が尽き、一握りの穀物と一頭の子牛だけとなりました。

その時、何を思ったか、村の長が穀物を全て子牛に食べさせ、その上で子牛を村から放り投げました。

すでに疲れ果てていた包囲陣はこれを見て、「この村にはまだまだ食物が豊富なんだ」と呆れ、「これじゃ、勝ち目はない」と包囲を解いて退散したとか。

それを祝ってのお祭りで、今は子牛の代わりに女性が花を投げるんだそうです。