グリニッジの王立天文台について

グリニッジの王立天文台について

【2019年2月】ロンドン東部のグリニッジに遠足した日、旧王立海軍大学を出た後は、国立海洋博物館は迂回して、広々としたグリニッジ・パークに入りました。

この公園はなだらかな坂になっていて、そのてっぺん付近にグリニッジ天文台があります。

グリニッジ・パークはロンドン市内に8つある王立公園の一つで、1427年に囲いがされた後、1500年代にヘンリー8世の鹿狩りの場として鹿が放たれたのだそうです。

今も鹿はいて、公園の南東部の The Wilderness という部分に住んでいるという話。

ちなみに王立公園というのは、もともとは王室の人々が狩りをするために囲った土地のことなのだそうです。

天気の良い気持ちの良い日で、なだらかな坂の上からは、ドックランドやO2アリーナなどが見渡せました

そして王立天文台の敷地内に入りました。

けれど、中を見学し、世界的に有名な、経度ゼロの子午線をまたぐには、一人£15(約2200円)もすることが判明。

ちょっと高過ぎませんか?

調べてみたら、2001年から2011年までは無料だったとのこと。

私はその昔、この無料だった期間に入って子午線をまたいだことがあります

2001年に無料にした際、ここの入場者がそれ以前の4倍に膨らんだそうです。

それで、施設の消耗が激しくなり、安全規定を守るために資金が必要になったとのこと。

また、資金不足で長く新たな施設の追加ができなかったということもあり、入場料の再導入が決まったのだそうです。

2011年当時の入場料は£10だったらしいです。

でも、無料だった状態からいきなり£10というのは行き過ぎだし、それから8年後の今、£15というのは最近のインフレ率を鑑みて、非常に理不尽だと思うのですが。

それでも、地球の反対側から訪れる観光客には一生に一度の体験ですから、入ってみたくなるのでしょう。

私達はロンドン在住ですから、「どうしても来たくなったら、また来ればいいし」と思って、結局、天文台の中には入りませんでした。

海外からの観光客の中にも、高いと思う人はいるようで、イタリア人家族の子供が入りたがるのを親が制しているのを見かけました。

世知辛い話ですが、子午線は柵を隔てて見るだけは見ました。

ちなみに、この子午線が設置されたのは1851年なのだそうです。

天文台自体は旧王立海軍大学を設計したのと同じ、クリストファー・レンが設計し、1676年に出来上がったとのことです。

私達は、人へのプレゼントを探していたこともあり、ここの売店には入ってみました。

そこで大きな収穫が。

「クィーンズ・ハウス」という名の美しい建物の写真があったのです。

夫が売店の人に尋ねたら、公園の下にある国立海洋博物館の中にあって、しかも無料だとのこと。

さっそく、そちらに向かいました。