ジェノヴァの市長、英女王に旗の使用料を請求

【2018年7月】イタリアのジェノヴァのマルコ・ブッチ市長はこのほど、英国のエリザベス女王に手紙を書き、その中で、「ジェノヴァの旗をイングランドが使用するための料金の支払いが247年に渡って滞っている」と指摘した。ジェノヴァはかつて、強大な力を持っていたため、その旗を見ただけで敵が怖気づいた時期があり、旗そのものに価値があったという。ブッチ市長は、この手紙がジェノヴァ観光を後押しすることを期待している。

ジェノヴァの旗は白地に赤十字。クローチェ・ディ・サン・ジョルジョ(聖ジョルジョ十字)と呼ばれる。中世にはジェノヴァ共和国として一国を築き、地中海の交易で繁栄。そんな中、英国の商人が海賊から身を守るため、ジェノヴァの旗を掲げてジェノヴァの友軍であることを示した。その際、ジェノヴァに対し、いくばくかの上納金を支払う契約だったという。

近年は、サッカーのワールドカップなどを通じて、オリジナルのジェノヴァの旗としてでなく、イングランドの旗として知名度を上げている聖ジョルジョ十字(英語ではセント・ジョージ・フラッグ)。ブッチ市長は、歴史的事実を背景に、今度はイングランドの旗としての知名度をジェノヴァ市の観光促進に利用したい考えだ。

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