ナポリでは、信号機は交通の邪魔?

【2017年12月】イタリア南部のナポリ市で、同市警察署の交通課課長、アルフレド・マッラッフィーノ氏はある日、常に交通渋滞が絶えず、混雑が激しい中央駅付近の交通が、この日は交通量は多いもののスムーズに流れていることに気がついた。いつもと何が異なるか調べたところ、付近の信号機が故障し機能していなかった。これを受け、同氏は市当局に、午前7時から午後7時までの交通量が多い時間帯に、信号機を作動させないよう要望書を提出した。

マッラッフィーノ氏は「市民にとって、青信号は心に混乱をきたすものであり、赤信号は単なる提案でしかなく、黄信号に至っては『何をしてもよい』と理解されている」と話している。信号機が機能しないことで、同市のドライバーはお互いの動きを見ながら、魔法のようにスムーズに運転できるのだという。

いみじくも、高名な行政長官がかつて述べた悲哀に満ちた言葉がある:将来、イタリア国民全員が規則を守り始めたら、おそらく国は立ち行かなくなるだろう。

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