【2023年4月】イタリアの北西端ヴァッレ・ダオスタ州は古城が多いことで有名です。
州都のアオスタでの2日目、天気予報がすぐれませんでしたが、予定通りにバール要塞を見に出かけました。
まず列車で30分ほどのVerresまで行き、そこからローカルバスで要塞に行きます。
列車が€3.45(550円弱)、バスが€1ちょっとと安く行けます。
このバスは周辺の村々を一つ一つ網羅しているようで、1本の川を何度もわたって、ようやく要塞へ。
この要塞のある村の名はバールと読むそうですが、Bard と書きます。
ローマ字読みが基本のイタリア語ではなかったか、と思うわけですが、この辺はフランス語の影響が強いようで。
丘の上の要塞は、戦略的な立地の良さから、すでにローマ時代に牙城があったそうです。
ナポレオンの進軍の際には長いこと持ちこたえたので有名なのだそうで、怒ったナポレオンが最終的に征服した後、城を破壊したのだとか。
その後、19世紀初めに再建されたそうです。
バスから降りたすぐの川沿いから、要塞を見上げたその景色が印象的。
雪山を背景に、丘を包み込むように建っている要塞で、迫力があります。
入場料には何種類かあったようですが、私達は二つの展覧会が見られる€15のチケットを買いました。
基本的に、3つの主な建物から成っていて、400~467メートルの高さのところにあります。
でも、ちゃんと三つのエレベーターが備えられているので、安心。
もらったパンフレットによると、全部で283の部屋があり、1000人の兵隊を収容できたそうです。
現在は、展示会場になっていて、私達はアルプスの自然や人々の生活を紹介した展示と、この要塞の牢獄を再現したものを見ました。
その他、入場料の要る美術展なども開催されていました。
なかなか見甲斐のある展示物だったし、広大な建物なので、あっという間に時間が過ぎ、そして歩き疲れました。
そこで、要塞内のレストランで軽いランチを取ることに。
ハムとチーズの盛り合わせと、ブルーチーズ入りのサラダを二人でシェアし、グラスワインを飲んで€36.70と、こうした観光施設内のレストランにしてはリーズナブル。
内容も良かったです。
その後、エレベーターに乗らずに歩いて下りてみたら、下界の景色が素晴らしかったです。
眼下に広がる谷は、1万年前には氷河だったと案内板に書いてありました。
それから灰色の家が連なるバール村を見下ろした景色も味わいがありました。
入口とは異なる、村への出口を出て、この村の一本道を歩いてバス停に戻りました。
本当に古びた良い感じの小さい村です。
ナポレオン軍が残した銃弾の跡のある家もありました。
結果的に、要塞内にいた時間が長かったのですが、一番印象に残っているのは、外から見た要塞の姿だったな。