帰り着いたエヴォラでの今度の宿はPensao Residencial Policarpo。
ここも古い館を改装したホテルだが、前回の修道院だったホテルに比べ、かなりベーシック。
調度品はかわいらしくて趣があるが。
ポルトガルではセントラルヒーティングは普及していないのか、どの部屋にもエアコンが取り付けてある。
今度もまたしかり。
ただ、あまりに弱弱しくて部屋がちっとも暖まらないので、文句を言いに行ったら、感じの良いお姉さんが、申し訳ながりながら、ポータブルのヒーターを入れてくれた。
朝食付きで一泊€45だから、上出来だろう。
壁には、何年か前に開催されたらしい、青少年のこの町を描く絵画コンテストの入賞作らしい絵がかかっていた。
ウクライナの13歳の子の作品に特に感心した。
廊下には中国人の子供の作品もあったが、作風がとても中華風だったのが面白かった。
荷物を置いて、今度はArraiolosへタクシーを飛ばした(€20強)。
バスでも行けるのかもしれないが、ガイドブックの囲みに説明のあり、最初見落としていたため、予定に入れていなかったのだ。
ここは絨毯の町。
ポルトガルに着いてからずっと、ホテルや、見学した宮殿などで見かける絨毯が気になっていた。
織り方が変わっている。
タクシーを降りて最初に目についた店に入ってみて分かったのは、織るのではなく、刺繍であった。
おばさん二人が刺繍をしながら店番をしていた。
一人が英語が達者で、テクニックや伝統柄について教えてくれた。
1m四方を刺すのに20日かかるとも。
最穂の店で買うのもなんだと思ったが、気に入ったのがあったので、とりあえず、持って帰れるほどの大きさのを一枚買った。
ここのおばさん推薦のレストランで、またまたお肉をドカーンと食べた後は、丘の上の城跡へ。
このあたりの町には、どこにも城跡があって風光明媚。
なだらかな丘を登る道筋には白壁に青い縁取りの家が多く並んでいた。
青は悪い霊を排除する色なのだと、後で習った。
城跡からあたりの田園風景をめでた後、町の中心広場に下りてくる。
目抜き通りには絨毯店が軒並み。
最初の店よりこぎれいなところが多かったが、どこも同様に、おばさんたちが刺繍をしながら客の相手をしていた。
ツアー客も来るらしく、外国人客に慣れている様子で、少なくとも一人は英語を話す。
かなり込み入った柄の大判のアンティークを正面の壁にどーんと掲げていた店が目に付いたので入り、なんだかんだ言った末に、この柄で一枚、オーダーしてしまった。
さっき買ったばかりなのに・・・。
やっぱりこの店は商売上手らしく、同じ柄で、過去3日間に米国2件、オーストリア1件の注文があったそうだ。