【2019年5月】ノルウェーのオスロには、王宮と城があります。
現在の王室が住んでいるのは王宮で、目抜き通りの突き当りにあります。
夏場はツアーが開催されるようですが、私達が行った5月末には庭にしか入れないという話でしたので、わざわざ行きませんでした。
代わりに目指したのは、お城です。
アーケシュフス城という名前で、港を見下ろす高台に建っています。
今は誰も住んではいないのですが、門前にきりっとした守衛さんが立っていました。
ここにもオスロ・パスを使って無料で入りました。
もらった日本語の「短いガイド」という冊子によると、このアーケシュフス城は、1299年にノルウェーの首都と定められたオスロを防備するために建てられた要塞だとのこと。
17世紀前半、ノルウェーとスウェーデンの国王であったクリスチャン4世の統治下、城はルネサンス様式の宮殿に大改築され、城を囲む稜堡(大砲が使えるように整えた城壁)が作られたそうです。
1900年代前半に修復作業が行われ、現在はノルウェー政府が海外の要人を迎える際の晩餐会場などとして使われていると書いてありました。
これに加えてネット情報によると、16世紀ごろには、「アーケシュフス城を制する者がノルウェーを制する」と言われたほど重要な城だったとのことです。
外国勢に包囲されて降参することは一度もなかったそうですが、第二次大戦中、ドイツ軍に戦うことなく降参し、多く人の死刑執行の場として使われたそうです。
入るとまず中庭に出て、中庭を建物が囲んでいる作りになっていました。
ルーマニアで見た城を思い出しました。
順路に沿っていくと、地下牢など下のほうから徐々に上って行く形。
比較的近年のノルウェー王室、ホーコン7世とその妃やオーラブ5世などが眠る棺もありました。
それから、1500年代に作られ、1900年代に修復されたという教会は、王家の葬儀に使われるほか、ノルウェー国防軍の教会でもあるとのこと。
祭壇の上部に、見慣れない文字があったのですが、何なのでしょう。
城内で最も価値があるというタペストリーを掲げた部屋、晩餐会に使われているらしい長いテーブルが置かれた部屋などいくつもの部屋を見ましたが、基本、要塞として作られたものだからか、がらんとしていて質素でした。
上り切った最上階の広間は、「オーラブ5世の間」。
火事で破壊された後に、復元した部屋だそうですが、木造の天井などがバイキングらしいイメージでした。
派手な色でなかなか素敵な壁は、壁紙ではなく、描かれたものでした。
売店を通って出る時に、この壁絵柄のメガネ拭きが売られていたので、記念に買いました。
ところで、ディズニーの映画「アナと雪の女王」の中で登場するお城は、このアーケシュフス城がモデルになっているのだそうです。