【2024年8月】今回のロンドン滞在中、少しは観光らしいこともしようと、テムズ川の船着き場に行きました。
その昔、3時間かけてハンプトンコートまで行ったのを思い出し、それをもう一度、やってみようと思ったのです。
ところが、ウエストミンスターの桟橋に行ってみたら、その便はありませんでした。
夏の盛りだったのですがねー。
なので、急遽、予定を変更して、グリニッジ行きの観光船に乗ることにしました。
この日も良い天気。
ロンドンに長く住んでいた我々には見慣れた建物でも、角度を変えてみると、ちょっと面白くて、写真がたくさん撮れました。
そして何よりだったのは、ガイドの語り。
人々を笑わせながら、周りの建物の説明をしてくれました。
案外知らなかったことも多々ありました。
例えば、ビッグベンというのは時計そのもののことで、あの塔の名前はエリザベス・タワーだそうです。
このビッグベン、8千万ポンド(約155億円)もかけて修理したので、「世界一高価な時計」だとか。
ロンドン・アイも、シャードも、今は料金が£40ほど(およそ7700円)もするけれど、ウォーキートーキーと呼ばれる高層ビルには無料で上れる、という情報も。
17世紀のロンドン大火災の際に人々が避難したドックでは、今もその当時のコインが拾える、という話もありました。
でも、このガイドさんの一番、言いたかったことは、牢屋にもなったドックを含め、「今は何もかもが高級マンションになってしまった」ということ。
「一戸200万ポンドはする」そうです。
そして、ほとんどが投資目的で購入されているため、人が住んでいないところが多く、町に活気がないと嘆いていました。
それから、カナリーウォーフ付近では、「高層ビルのてっぺんを見てごらん。世界の大泥棒の名が連なっているよ」とのこと。
何かと思ったら、世界の主要銀行の名前でした。
いかにも英国人らしい皮肉を交えた案内で、1時間ちょっとの船旅を飽きさせませんでした。
ちなみに、この観光船の会社名はThames River Sightseeing で、往復一人£15ほどでした。