
【2025年3月】北イタリアにある歴史的な町、カスティリオーネ・オロナで、ランチを食べた後、この町の目玉であるコッレジャータ教会を見学しました。
正直なところ、ランチですっかり満足してしまったのですが、夫と、「これで帰ったら、食べただけになる」と話して、2人で€16(2600円ほど)払って教会に入ったのでした。
これには写真撮影費も含まれます。
教会と言っても、今は博物館になっています。
勝手にみるつもりだったのですが、ちょうどツアーが始まるところだったので、ガイドさんの詳細な説明を聞くことに。
この教会の本名は、Chiesa dei Santi Stefano e Lorenzo(聖ステファノと聖ロレンツォ教会)。
15世紀初めに建てられたものだそうです。
すべて、地元の材料でできているという話から始まり、ハイライトは教会内のフレスコ画でした。
マゾリーノ・ダ・パニカーレという人の作品で、ところどころに自分のサインや、自画像が描かれているという話。
それは、同時期に活躍していたマサッチョという有名画家と間違えられないように、だそうです。
色が褪せたからか、淡いパステルカラーで、人々が無表情ですっとしていてクールな感じな絵でした。
特に女性の絵がいいな、と思いました。
説明によると、女性を象徴的に細い柱で表現したといいます。
細いけれど、建物をしっかり支えているという意味合いなのだそうです。
絵のパネルの下の司祭の棺を1990年代に開けてみたら、中には司祭の衣装でなく、普段着の遺体があったとか。
神のもとに行くのに、謙虚な姿を見せたかったらしいとのこと。
ハンガリー製だという面白いシャンデリアがあり、これを修理に出した際、修理屋が偽物を作って返したという話も。
このガイドさん、けっこう年配のおばさんでしたが、いかにも学校の先生タイプの人。
時々、私見を挟み、「館長には叱られるかもしれないですけど」と言っていました。
教会の後に、洗礼堂に入りました。
ここにもフレスコ画があり、キリストが川で洗礼を受けている図が有名なのだそうです。
パレスティナの川ですが、周りの山の様子はこの辺りの風景で、人々に親近感をもたせたという話でした。
さらに、宗教的な展示物が並んでいる博物館にも行きました。
天井が美しかったです。
私たちが行った日の数週間後が、奉献600周年記念の日で、いつもは見られない部分も公開するという話でした。
というわけで、思いのほか長時間にわたって、この教会を学びました。
やっぱりガイドさんの説明を聞くと、観光が充実しますね。