ロイヤル・マイルに上ると、人でごった返していた。
通り中が大道芸人の舞台となっている。
もちろん、それを見る人たちも山ほどいる。
世の中には、祭りと聞くとうきうきするタイプとうんざりするタイプがいると思うのだが、私はどちらかというと後者に属する。
というか、その中に入り込んで楽しむ域に達するのに、非常に時間がかかるのだ。
よく見ると、面白い格好をした芸人がいるし、そういった人たちも腹をすかせてサンドイッチをぱくついているような場面もあり、写真を撮るのに格好のチャンスなんだが、あまりの人ごみで、私はくらくらしてしまった。
ちなみにエディンバラ・フェスティバルは世界的に有名で、ここを足がかりに表舞台にのし上がっていくパフォーマーも多いと聞く。
上手も下手もここでまずは試してみるというわけだ。
話はずれるが、友達の知り合いに女優さんがいて、今年のこの祭りをきっかけにダンサーの彼氏をゲットしたという話。
出会いの機会にもなっているらしい。
この日はメインの食事をウイスキー・ヘリテッジ・センターの地下の「琥珀」という店で取った。
ビーフにウイスキー・ソースがかかっていて、それが何とも美味しかった。
食後に、せっかくだから、ウイスキー・バーに行ってみた。
ウイスキーの達人にしては年若いお兄ちゃんが客にあれこれアドバイスを与えながら、ウイスキーを注ぐ。
やっぱ、ピートの香りが強いウイスキーが個性的で美味しいと思った。
いい気分になり、お兄ちゃんに数本勧めてもらい、上の階の店で購入。
ウイスキーは一回栓を開けても、長いこと大丈夫だそうで、長持ちするという話だし。
その後はロイヤル・マイルでオカイモノ。
カシミヤ製品や銀製品などをお買い上げ。
そうそう、現金を引き出すのが一苦労だった。
あまりに多くの人がこの時期に集中するため、ATMがどこも空っぽなのだ。
ずいぶん歩いた末、町外れ風のところで、ようやくお金を下ろせたのだった。