【2024年6月】北イタリア、ロンバルディア州にある歴史的な町、マントヴァでは、前回と同じ大駐車場、Campo Canoa に車を停めました。
この駐車場は旧市街を囲む三つの湖のうち、Lago Inferiore に面しています。
旧市街と反対側のほとりにあり、前回は、旧市街へ続く長い歩道を歩いて渡ったのですが、今回はシャトルバスに乗りました。
この駐車場、シャトルバスとも無料です。
何という太っ腹。
町が裕福な証拠でしょうね。
旧市街にあるTeatro Bibiena が今回の目的地です。
そもそも、なぜこの小旅行を企てたかというと、夫がたまたまこの劇場の写真をネットで見つけ、夫婦ともども、一度行ってみたいと熱望したからだったのでした。
入ってみたら、予想通りの豪華さ。
普通、劇場というと赤っぽいイメージがありますが、ここはちょっと違っていて、屋外に面したベランダのようなボックス席が4層に積み上がっています。
平土間のほかは、皆、ボックス席です。
1ボックスは4人用で、壁にはフレスコ画が施されています。
こじんまりした劇場で、収容人数はたった363人なのだそうです。
それほどまでに小さくは見えなかったですけれど。
1769年12月にオープンした劇場で、そのすぐあと、翌年の1月には13歳だったモーツァルトがここで演奏したのだとか。
そんな歴史があるとても美しい劇場で、私達はチャイコフスキーのピアノ三重奏曲イ短調作品50を聴きました。
ロシア人女性ピアニストのアレクサンドラ・トルソヴァさんと、その兄弟のバイオリニスト、キリル・トルソフさん、それからイタリア人チェリストのジョヴァンニ・ニョッキさんの3人。
特にニョッキさんはほっぺたをプルプルさせながらの熱演でした。
トルソヴァさんは力強い二の腕で、力強い演奏。
トルソフさんはロン毛で、はだしにローファーというナルシスト系のお兄さんでした。
一部に、静かに打ち寄せる波(ピアノ)をバックに、バイオリンとチェロが会話しているような部分があって、気持ちよかったです。
この素晴らしい劇場での素敵な音楽、チケットはわずか€10(1640円ほど)だったのですよ。
行くまで知らなかったのですが、マントヴァ中のあちらこちらで繰り広げられている音楽祭の一環だったそうです。