【2025年4月】ドイツのエスリンゲン・アム・ネッカーで、丘の上からの景色を楽しんだ後、次の目的地はラットハウスでした。
ドイツでラットハウスというのは、ネズミの家ではなく、市庁舎です。
毎週、火曜日と金曜日の午前中に市が立つというマルクト広場に面しています。
私たちが行ったのは金曜でしたが、午後だったので、影も形もありませんでしたが。
ラットハウスは、もともと1420年代に建てられたものだそうです。
典型的な中世の木組みの家。
こうした木組みの建築をファッハヴェルクというのだそうです。
第二次大戦の戦火も免れた歴史的な建造物です。
仕掛け時計アストロノミカル・クロックが付いていて、毎時、人形が出てくる仕組みだとか。
私たちは見ませんでしたが。
内部の見学も可能だそうですが、私たちが行ったときには、結婚式が進行中で入れませんでした。
結婚したのは、見た感じ、トルコ系の人々のようでした。
市庁舎ですから、宗教・文化的背景にかかわらず、ここで結婚ができるわけです。
で、ちょっと調べてみたら、エスリンゲンには10%前後のトルコ系ドイツ人がいるそうです。
1960~70年にゲストワーカー政策というのがあって、海外からの労働者を積極的に受け入れた時期があったのだそうです。
これに乗って来た移民の中でも多かったのがトルコ人。
工業都市シュトゥットガルト近郊のエスリンゲンにも職を求めて住み着いた人がたくさんいるというわけ。
今では、その子、孫の世代の人々がたくさんいて、彼らは、もはやドイツ国籍の人々です。
でも国籍は変わっても、宗教、家庭内での言語や習慣はそうそう変えられるものではないので、女性が被り物をしていたりして、一目で移民とわかるわけです。
ドイツに限らず、世界中で見られることですけれどね。
さて、ここを離れて、最後に行ったのは、Klein-Venedig (リトルベニス)と呼ばれる地区です。
ネッカー川の支流や人工水路に沿って木組みの家々が並ぶ様子が美しいところ。
水車もありました。
これは、製粉や皮なめし、金属加工のために使われたものなのだそうです。
以上で、エスリンゲン・アム・ネッカーの観光はおしまい。
そうそう、ここで懐かしいアンペルマンを見ました。
信号の絵文字です。
旧東ドイツのものだと思っていましたが、全国的に広がっているのでしょうか。