【2023年1月】スペイン西部のサラマンカ県にある風光明媚な山岳地帯、シエラ・デ・フランシアの頂上を極めた後、この地方の典型的な村だというラ・アルベルカを訪れました。
そうです、私はこういうところに来たかったのです。
木組みの古い家々が良い味を出している村。
壁に梁が出ていて、縦のストライプ模様を描いています。
石畳の通りが素敵。
けっこう大きい村で、立派な教会もありました。
聖母マリアの被昇天に捧げられた教区教会で、18世紀に建て直されたものだとガイドブックに書いてあります。
建て直されたということは、それ以前にも教会があったのでしょう。
現在あるものは1733年、サラマンカの新大聖堂が完成したのと同じ時にできたものだとか。
説教壇が有名だそうで、これは16世紀のものなのだそうです。
この教会のすぐ外に、刺繍専門店がありました。
ガイドブックには刺繍博物館があると書いてあるのですが、おそらく、この店のことだと思います。
というのも、店のおじさんが、「中に入って見て行きなさい」と手招き。
言われるままに奥に入ると、刺繍に覆われたベッドカバーなどが飾ってありました。
白地に可愛らしい小さい柄の刺繍で、数ヵ月前にクロアチアで見た刺繍に比べると、深みは乏しい感じではありますが、それなりの味わいはあります。
刺繍には「男の力」を表すライオン柄、「女の力」を表す鳥の柄、子だくさんを願う魚柄、愛情を示す模様などがあるとおじさんが説明してくれました。
スペイン語は分からないので、イタリア人である夫の解釈ですが。
私は女の力を表す鳥が付いた袋(€15≒2300円)を記念に一つ買いました。
そもそも、女の優しさとか包容力とかでなく、「女の力」という概念が比較的、珍しいなと思ったのですが、この村には、女性たちが、攻め入ってきたポルトガル軍を打ち負かしたという15世紀の史実があるのだそうです。
毎年、復活祭の時にその一件を祝っているのだとか。
この店の隣辺りには、はちみつ専門店もあり、お土産に少し買いました。
はちみつに加え、この辺りの典型的な食べ物に、turron de almendras というアーモンド・ヌガーがあるそうです。
ラ・アルベルカには、サラマンカのとは大違いのこじんまりとしながら趣のあるPlaza Mayor もあるし、その周りにはレストランなどもいくつかあります。
私達はタクシーに待ってもらっていたので、40分という時間制限がありましたが、ここでゆっくり食事でもしたかったなと思いました。