【2014年3月】「知り合いが小さいコンサートをするから来ないか」と、友達に誘われました。
その会場というのが、ロンドンの有名な本屋、フォイルズの中のカフェでした。
フォイルズといえば、昔から世界最大というので有名でしたが、私がロンドンに初めて行ったときには、確かに大きいんですが、何しろ古めかしくて、本が床に積み上げられている状態。
本は著者名でなく、出版社別に並んでいて、目当ての本を見つけるのが一苦労だったのを憶えています。
ところどころにあるボックスの中に人がいて、そこで代金を支払ってから別の場所で本を受け取る形でした。
そのフォイルズが心機一転、現代的な店に生まれ変わったのは、それまで店を取り仕切っていたおばあさん、クリスティーナ・フォイルズさんが1999年に亡くなってからです。
クリスティーナさんはコンピューターが大嫌いで、従業員が使うことさえ禁じていたという話を、新装開店したときの会見で聞いた覚えがあります。
このフォイルズが近く、100年強もの間、本店だったところから、隣に引っ越すんだそうです。
隣というのは、デザインで有名な、セントラル・セント・マーティンズ・カレッジがあったところです。
友達の知り合いは、年に数回、フォイルズで小さいコンサートを催していたそうですが、このほどの引越しでしばしお休みするという話でした。
どんな店ができるのか、ちょっと楽しみです。
オンライン・ショッピングが優勢となった今も、本屋で時間を過ごすのは楽しいですものね。