【2021年9月】イタリアのフィレンツェでの2日目、ランチを予約してあったのは、Antico Ristoro di Cambi というレストランです。
私達は、事情が許す限り、一日のメインの食事をランチに決めています。
若いころ、フィレンツェに来た時には、昼にも夜にもしっかり食べていた記憶がありますが、最近はそれは無理。
なので、日に一回、とびきり美味しいものを食べよう、ということになります。
このAntico Ristoro di Cambiは、旧市街の中心からちょっと離れたところにあります。
ヴェッキオ橋から数えて西に3本目の橋、Ponte Amerigo Vespucciを南側に渡って少し行ったところです。
私達は、ヴェッキオ橋に近いホテルから歩いて行きました。
Ponte Santa Trinita を渡り、アルノ川の南側に沿って歩いてみたら、対岸の建物が美しく水に映っていました。
写真の撮り甲斐のある景色です。
そこを過ぎて、Ponte Amerigo Vespucci のたもとの通り、via Sant’Onofurioを内陸の方へ歩いた所にレストランがありました。
ネットで見つけたレストランですが、私達の古いガイドブックにも載っていて、それによると、Cambi一家が1940年代から運営しているレストランなのだそうです。
前日行ったレストラン以上にカジュアルな雰囲気で、少なくともランチはおしゃれの必要はありません。
私はスターターに、チキンのレバーのブルスケッタ。
しつこすぎず、美味しく食べました。
夫は Pappa Col Pomodoro をスターターとしました。
これは何かというと、パンとトマトの煮込みです。
もともと古くなったパンを再利用するために開発されたフィレンツェの料理だそうで、ドラマの題材にもなったせいで、歌まであるそうです。
夫もこれは初めて。
パンとトマトなので、味が想像できますが、夫は気に入った様子でした。
私のメインは、ズッキーニの花にひき肉が詰まったもの。
珍しいメニューだったので選びました。
美味しかったけれど、舌触りを超えるズッキーニの花らしい独特の味わいは薄かったかな。
トマトソース味でしたから。
夫のメインはタラのリヴォルノ風。
タラは夫の好物ですが、ちょっと塩辛かったらしいです。
デザートは、私がアップルパイとカスタードクリーム、夫はイングリッシュ・スープという名のカスタードとビスケットと地元のリキュールが混ざったモノ。
コーヒーは珍しく、モカ・ポットで入れたものでした。
以上にキャンティ・レゼルバ1本を加え、全部で€104(14000円ほど)でした。
ここでしか食べられないものを食べて、満足しました。
店主かもしれない風格のある人が給仕をしてくれたのですが、イマイチ、愛想がありませんでした。
不親切というわけではなく、きっとこれが彼の持ち味なのでしょう。
ちなみに、このレストランの建物は、5世紀以前からの修道院を地元の貴族が馬小屋として使っていたものなのだそうです。