【2024年4月】イタリアから参加したアルバニアのツアー、翌日はベラトを離れ、ジロカストラを目指して出発しました。
最初の目的地は、ビリスの遺跡です。
我々夫婦は遺跡ファンではないのですが、この遺跡は立地が素晴らしい。
かなり高い山の上で、見晴らしがよく、天気も良く、小さな自然の花が咲き乱れていて、散歩するのにとても気持ちが良かったです。
ここは紀元前350年に、バルカン半島西部の先住民であるイリュリア人が壁を作ったことから始まった古代都市で、ヘレニズム時代に発展したそうです。
けれど、イリュリア人とローマ人が戦った紀元前229~168年のイリュリア戦争でローマに敗れて衰退。
その後、紀元前30年にローマの植民地として復活したという歴史を持つ遺跡です。
なので、ギリシャ時代のものとローマ時代のものが混ざっています。
私達のガイドのジョルジョは、もともと考古学をやった人なので、遺跡はお手の物です。
いろいろありましたが、私が一番面白かったのは、ローマ時代、住民がこの町から出て行かないように、お風呂を作ったという話。
お風呂で過疎化を免れるとは・・・。
本当にローマ人は温泉好きなのですねー。
「テルマエ・ロマエ」の作家のサマザキマリさんは、そこのところをよくピックアップしましたよね。
劇場跡なども見ましたが、時を経て、劇場より守りが大切ということで、劇場を構築している石を使って裏側の壁を築いたという話もありました。
娯楽やアートが、有事には後回しにされるのは、今も同じですね。
それから、これはたまたまなのですが、普段は見られないモザイクが公開されていました。
考古学上のビデオ制作のために、いつもは保護するためにかけられている砂が取り除かれていたのでした。
モザイクには、人々の暮らし――犬に餌をやる羊飼い、羊の乳を搾る羊飼い、羊の頭を押さえている羊飼い、魚ーーなどが描かれていました。
ということは、この辺りには羊がたくさんいたということですね。
にしては、羊料理はレストランのメニューに上がってきませんでしたが・・。
ここの見学の後、遺跡の近所のイタリアのアグリツーリズモ風のレストランでランチ。
サラダや温野菜などの前菜の後、チキン+パスタ及びチキン+ごはんのメインが出されました。
パスタもごはんも良い味。
チキンは期待したほどの濃い味ではありませんでしたが。
ベラトのホテルで痛い目に遭ったので、ワインは恐る恐る頼んでみたのですが、ここのは大丈夫でした。
広くて明るい庭のあるレストランで、そこからの景色も上々でした。