【2024年4月】アルバニアを巡るツアー、翌日はアポロニア遺跡を訪れました。
ここは、紀元前6世紀にコリントスから来たギリシャ人によって作られた町で、世界に30ある太陽神アポロに捧げた都市のひとつなのだそうです。
コリントスと言えば、前年の夏休みに行ったコリントス運河の辺り。
力のあった都市国家だったのですね。
ローマの傘下となってからは、学術都市として栄えたのだそうで、カエサルは甥のオクタヴィウス(後のアウグストゥス帝)をここに送って勉学させたとのこと。
その後、天災が相次いで、紀元5世紀には小さい村になり果てていたそうです。
この遺跡の中にビザンチン時代の修道院跡があり、そこが博物館になっています。
と言う割に、修道士の姿を見かけたので、まだ稼働している修道院なのかもしれません。
いろいろ見た中で、一番、面白かったのは、女性の頭の像。
何やら19世紀あたりの欧州の時代劇に出てくる女性のような髪型なのです。
ガイドのジョルジョがいうには、フランスの考古学者が遺跡を発掘した際、こうした女性像を地元に持ち帰り、それが当時の女性たちの目に留まったとのこと。
太古の髪形を真似るのが流行だったのだそうです。
それから、大理石でできた像が並ぶ中、一体だけ石の像があり、それはアマゾネスなのだとか。
女性だけの勇猛果敢な部隊とされるアマゾネスの話から発展して、ギリシャの兵士はゲイが多かったということを学びました。
恋人を殺された兵士は怒りで獰猛になれるからだとのことで、特にスパルタでその傾向が強かったのだそうです。
博物館には、重たい銅製の靴もありました。
これは、兵が多いように思わせるため、足音を鳴らすためのものだったと考えられているそうです。
こんな話が聞けると、考古学博物館も面白いものです。
博物館の後は、外の遺跡を見学。
お決まりの劇場跡や寺院跡などを見ました。
割と自然のままの遺跡で、ガイドブックによると、地元の人のピクニック会場として人気があるのだそうです。
ところで、私達はヴロラという町に一泊して、このアポロニアにやってきたのですが、ヴロラのホテルが最悪でした。
ヴロラは海辺のリゾートで、アルバニアの独立が宣言された都市だそうですが、私達のホテルは海からも、独立広場からも遠いだけでなく、なんと、エレベーターが壊れていました。
それなのに、我々のグループは6階の部屋があてがわれていました。
その上、どうも、レセプションのおじさんの態度が悪かったようです。
これにはジョルジョが激怒。
散々言い合った末、結局、年の順、身体の不調な順に、3階、4階、5階の部屋が割り当てられました。
私達夫婦は、このツアーの面々の中では、若くて元気な方らしく、5階の部屋でした。
スーツケースはホテルの人が運びましたが。
我々より後に着いたグループに6階の部屋が割り振られたそうですが、彼らはホテルを変えたらしいという話を後で聞きました。