【2024年4月】アルバニアの海辺の町、サランダでの二日目、私達のツアーはブトリントという遺跡を見に行きました。
サランダから南におよそ18キロ行った地点にあります。
この辺りは、この遺跡とムール貝の養殖が守られた国立公園。
自然と文化の両方が国から守られている29平方キロメートルに及ぶ公園だそうです。
行き着くまでにフォト・ストップがあり、景色を楽しむことができました。
このブトリント遺跡は紀元前6世紀に、海を挟んだお向かいにあるギリシャのコルフ島から渡って来たギリシャ人によって築かれた商業都市の跡です。
その後、紀元前167年にローマの傘下に。
東ローマ帝国の時代には、聖地として栄えたそうです。
その後、徐々に衰退し、1927年に発見されるまで見捨てられていたとのこと。
でも、そのおかげで、ローマ劇場などがそれほど破壊されることなく残っているのだそうです。
普段だと、ビリス遺跡のように、長年の間に劇場の石が建築に使われてしまうものですが、地震があったせいで、すっかり土砂の下に隠されていたという話でした。
イタリアのファシスト政権が、発掘に乗り出して、この遺跡が見つかったのだそうです。
6世紀ごろには、ローマ帝国がキリスト教を強制したので、全員が洗礼する必要があり、教会の外に洗礼所を設けるようになったとかで、その跡もありました。
ベネツィア共和国の傘下にあった時には、捨てられていたライオンのレリーフを見つけて、門を作ったそうで、ライオン門として見どころの一つになっています。
メスのライオンが雄牛を倒している図だそうです。
いろいろ見て周ったのですが、何しろここは、アルバニア最大の遺跡だそうで、考古学者でもある私達のガイドの見せ場。
詳しすぎて、正直なところ、疲れました。
ようやく見終わって、ランチタイム。
遺跡の近所のリヴィアというレストランへ。
リヴィアというのは、ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスの奥さんの名前です。
遺跡を歩いている最中、アウグストゥスの名もよく出てきたのでした。
このレストランでは、サラダのほか、この地の名物のムール貝がスターターとして出てきました。
美味しかったですよ。
メインはスズキとみられる魚のグリル。
シンプルながら、美味しかったです。
ツアーのプログラムとしては、ここで終わってホテルに戻って自由行動となるはずでしたが、ガイドの機転で、この後がとても楽しいひと時となったのでした。