【2025年3月】北イタリアのこの冬は雨の日が多く、鬱々としました。
せっかく、どんより暗いイギリスから明るい日差しのイメージが強いイタリアに引っ越してきたのですが。
それで、天気が良い週末にはできるだけ、近場へ日帰り旅行をすることにしていました。
この日に行ったロンバルディア州のカスティリオーネ・オロナも、その一つです。
去年の秋に行ったカステッラルクアートに負けず劣らず、覚えにくい町名ですが。
人口7700人ほどの小さい町で、「ロンバルディアの中の小さなトスカーナ」と呼ばれているという歴史と起伏のある町です。
旧市街の外にある広い駐車場に車を停めて、高台にある町の中心を目指して坂を上り始めたところに、屋台が出ていました。
腹ペコだったので、飛びつきました。
やっていたのはアルパイン部隊、アルピーニの人たちです。
アルピーニというのは何かというと、陸軍に属する山岳部隊。
山岳部隊としては世界最古で、1872年の創設だと書いてありました。
羽飾りのあるフェルト帽がシンボル。
我々も、このフェルト帽で、彼らがアルピーニの人たちだとわかったわけです。
昔々、南ドイツで似たような帽子を買った憶えがあります。
ここでは、ソーセージのパニーノをコップに入ったワイン1杯とともに食べました。
ソーセージをちゃんと開いて焼いて、パンに挟んだもので、パンは私にはややドライ過ぎましたが、ワインも含め、美味しかったです。
こういった屋台は、戦没者や退役兵の支援などのための資金調達のためにやっているそうです。
彼らには、精鋭部隊としての誇りがあり、守り人という意識を持って、地域社会との絆を重んじているとのことです。
さて、お腹が落ち着いたところで、坂を上って、旧市街の中心へ。
アンティークやクラフトの青空市が開かれていました。
楽し気な雰囲気は良かったのですが、このテントのせいで、街並みが損なわれていて、ちょっと残念。
この町には、丘のてっぺんにCollegiateという教会があり、それがこの町の名所となっています。
とりあえず、そこまで上りました。
すると、その隣にカフェ・レストランがあり、教会脇の草地にたくさんテーブルが並んでいました。
先のパニーノだけでは物足りなかったこともあり、外のテーブルの一つに落ち着きました。
ハム類のタリエーレ(冷菜プレート)とチーズのタリエーレを頼んだら、その量が多くてびっくり。
平らげましたけど。
普段は外のテーブルは避ける我々ですが、この日は久しぶりの良いお天気で、ぽかぽかしていて、本当に気持ちよかったです。
虫も鳥もいませんでしたし。
壁にトカゲはいましたが。
調子に乗って、メレンゲのデザートを二人で分けたら、これがまた、とても美味しかったです。