【2025年6月】ギリシャのクレタ島東部のアギオス・ニコラオスで滞在したエアビーアンドビーのごく近所にカラフルなレストランがありました。
タクシーでエアビーに着く寸前にその存在に気づき、もう最初から、荷物を置いたらここに行こうと夫も私も決めていたほど、魅力ある雰囲気。
Se Meli という名前です。
キッチンのある母屋から狭い通りを隔てた掘っ立て小屋がレストランの本体で、冷房は入っていません。
エアビーの無機質ぶりを補って余りあるごちゃごちゃした飾り付けが、何しろ楽しいのです。
私たちはここで前菜に、ツァツィキと余り蟹の味がしない蟹サラダ(カニカマだったようです)。
メインには「ビレッジ・ソーセージ」と、今日の特別メニューのチキンとオクラのトマト煮を取って分けました。
ソーセージはトスカーナ風のような物を想像していたのですが、ドイツ風で、たっぷり辛くないマスタードと共に食べました。
こういうのをドイツで食べたかったのですが、4月のドイツ旅行の時にはお目にかからなかったのでした。
重すぎず、美味しかったです。
チキンはイメージ通りで、素朴な味わいでした。
「赤ワインは冷えてませんよ」と言われ、ロゼを半リットル。
デザートはサービスで、甘いヨーグルト+甘く煮たニンジンーーこれは最初何かわからず、尋ねて判明しました。
この組み合わせには意外性があって、とびきり美味しかったです。
以上にギリシャ・コーヒーを加えて€42.80(7400円ほど)と破格。
実際のところ、コーヒーが2杯で€5だったので、料理だけだと€37.80だったわけです。
このレストランは母子でやっています。
とても気に入ったので、たった1週間ほどの滞在中、3回も行きました。
2回目の時にはすでに顔を覚えていてくれて、まだ開店前だったのに、「入って入って」と言われ、飲み物だけ先に出してくれました。
この時、おつまみとして出してくれたのが面白かったです。
殻付きのピーナツに塩をまぶしたもので、殻をかみ砕いて塩を味わった上で、ピーナツを取り出して食べるのだと教わりました。
2度目の時には、この日のスペシャルがウサギ料理で大満足。
夫はラザニアのパスタ代わりにマカロニが敷き詰められた物ーーパスティツィオという名前なのですね。
彼はこれがいたく気に入り、3度目の時にも食べていました。
ちなみに3度目は、最後の晩で、店を取り仕切っているお母さんが我々のテーブルに来て、ちょっとおしゃべり。
彼女が「私はここに自分のパラダイスを築いたのよ」と言っていたのが印象的でした。
最後には、私はシナモン・ドリンク、夫はラキをご馳走になりました。
というわけで、このホリデーのレストランというと、真っ先にこの店を思い出します。