「レストラン」と「ビストロ」を備えていて、ホテルの人いわく、内容は同じとのこと。
ビストロ側は、古くからやっているレストランにありがちな、ちょっとごちゃごちゃっとした良い雰囲気だった。
ただ、ウエイトレスがイマイチ。
イタリアだとこういう店には年季の入ったウエイターがいて、仕事に誇りを持って働いているものだが、この店のお姉ちゃんたちは、目の下にクマを作って怒りに満ちた様子で、てきぱき働いていた。
そう思ったのは、白ワインを頼んだのに、赤ワインを持ってきてさっさとあけちゃったことが原因。
違うことを指摘すると、ものすごーく、いやそうな顔をした。
そしてお値段もお高い。
客層も気取っていたようだ。
まあ、食べたものは(鯛と牡蠣のタルタル、ホタテ、チョコレート・スフレ)ずべて、とても美味しかったが。
でもね、レストランでの食事というのは、美味しければよいってものではないのだよ。
味だけでなく、そこでの体験すべてにお値段がついているものだと私は思うので、正直なところ、この食事には不満が残った。
2月とはいえ、そこは地中海沿岸、それほど寒くなく、散歩する人々も多かった。
前日の晩にホテルの人にバス・ステーションの位置、バスの番号、時刻まで調べてもらっていたので、何の疑いも無く、順調にいけるものと信じていた。
余裕があれば、モナコにも行っちゃおうかとさえ思っていた。
しかし。
行ってみたバス・ステーションは工事中。
手前の停留所には、教わった番号がない。
工事現場の近所の立て札を一緒に見ていたおばさんに尋ねてみると、郊外のある所に市電で行けと書いてあるという。
そこに行ってみた。
ところが、そこは大学への入り口のようなところで、バス・ステーションがあるようには見えなかった。
そこにいた人に聞いたら、めんどくさそうに、「あっち」と言うんで、そっちに行ってみたら、バス亭がひとつ、ひっそりとあったが、私が探している番号はなかった。
「仕方ない、列車で行こう」と思いなおして、市電で市内に戻る。
すると、駅付随のツーリストオフィスが開いていた。
念のため、と思って入って尋ねてみたら、列車でエズに行っても、駅はふもとなので、そこから村まで1時間かかるとのことで、バスを薦められた。
そしてバス・ステーションはたった今いたばかりの郊外の場所からひとつ手前の市電の駅の近所にあるとのことだった。
そしてその通りだった。
ふぅっ。
ちなみに、ニースからエズまではバス代€1のご近所なのであった。
てっぺんに植物園があり、そこからの眺めが絶景だった。
予定より遅くなったので、着いて早々、レストランへ。
ガイド本に載っていたところがすぐには見つからず、目に付いたところに入った。
すでに日本人の男女が先客。
その後、フランス、米国、ドイツなどの人々が入った後、また日本人かもしれないアジア人が入って6人分のテーブルを取った。
その時に、ウエイターが客に見えないように、同僚に向かっていやそうな顔をしてみせたのが私の目にとまり、非常に気分を害した。
またしても、食べたものは(ウサギの煮込み、卵とじの付け合せなど)は美味しかったし、穴倉風の雰囲気も良かったが、後味の悪い食事だった。
みやげ物屋も充実。
夫が作っている革細工を売っているというおばさんから、大きな革のペンダントを買った。
こういうのはとっても楽しい。
それから、丘を下る途中のフラゴナールで、「ミランダ」香水を見つけた。
私にぴったりの(!?)甘~い香りを今も楽しんでいる。