【2016年7月】ラトビアの人はミトンにものすごい思い入れがあるようです。いくつかの日本語のサイトで紹介されていたSENA KLETS という店にたまたま行き当たったので入ってみました。ここは単なる店ではなく、博物館のようなところです。カラフルで細かい柄のミトンが並んでいるだけでなく、古い民族衣装の展示もありました。
ミトンのそばにあった説明によると、ラトビアではミトンは単なる防寒具ではなく、ミトンを使って言葉で表しにくい感情を表すこともあるそうです。また、様々な祭式の重要な小道具でもあるとのこと。豪華なミトンは家族代々、宝として受け継がれているそうです。結婚式の時には、新婦が嫁入り先の一族郎党に編んでプレゼントするという伝統があるとかで、その際、全部、異なる模様でなくてはならないんだそうです。まさか、現代ではありえない話でしょうけれど。
この店に展示されているミトンは、民俗学者のマルタ・グラスマネさんが書いた本のために、博物館に保存されていたミトンを作り直したものなのだとか。売り物のミトンに比べて、糸が細くて模様が凝っていました。現代の生活の中でミトンはあまり使わないものなので、ここでは何も買いませんでしたが、こんな凝った柄のセーターでもあったら飛びつくんだけどなぁ、と思ったことでした。