
【2025年4月】北イタリアのクレモナでは、これまで馬鹿の一つ覚えのように「ヴィオリーノ」というレストランに行っていましたが、今回は趣向を変えて、夫がネットで見つけたHosteria 700 に予約して行きました。
まったく予想していなかったのですが、通された部屋は宮殿の部屋のよう。
凝った天井に赤い壁で、とても良い雰囲気です。
給仕してくれたおばさんは、とても気さくでしたが、客層はツンと気取った人々。
声高におしゃべりしていると、じっと睨まれました。
イタリアではめったにないことですが。
ここではスターターに、バッカラ・マンテカートという干しだらをオリーブ油と混ぜて、クリーム状にしたものと、チキンのパテを取って4人で分けました。
パテは強い味で、夫には無理なようでしたが、私は好みでした。
メインには、ギニーファウル(ホロホロ鳥)を選んだのですが、これが格別に美味しかったです。
ピスタチオのかけらが風味を加えていて、お肉はしっかりと食べ甲斐がありました。
夫はウサギ肉のソースがかかったパスタ、友達の1人はラム・チョップで、二人とも満足していたのですが、もう一人の友達は魚を頼んで失敗。
予想とかなりかけ離れたものだったようです。
彼女はパヴィアでも、グラタンで失敗していたので、ちょっと気の毒でした。
ロンバルディア州は海に面していないので、シーフード専門店でない限り、やっぱりお肉系を選んだほうが安全だと思います。
デザートは、ふんわりと軽いトルタ・ディ・ローゼを夫と分けました。
これは分けずに一人で食べたかったと後悔したほどのおいしさでした。
このレストランの建物の謂れが書かれたカードをもらったのですが、もともとは、バルボ家という14世紀からの歴史を持つ貴族が所有していたお屋敷なのだそうです。
今ある建物は、1837年に改築されたものだそうで、バロック風の華やかな調度が特徴だとか。
マリエッタ・バルボさんという侯爵夫人の時代が最盛期だったようです。
そして、レストランになったのは1994年のことだそうです。
ほかの部屋もちょっと覗きましたが、我々の部屋が一番、豪華だったようです。
こんなエレガントな空間で、美味しい食事ができて、本当にラッキー。
今回はランチだったので、普段着で行きましたが、いつか、ちょっとおしゃれをしてディナーを食べに行きたいものです。