【2018年9月】新潟県の村上市から、特急列車で山形県の酒田市に移動しました。
海岸線を通り、素朴な漁村が見え、なかなか良い雰囲気です。
着いた酒田は静かな寂れた町という印象。
ホテルへの行き方を地図で事前に確認していたのですが、駅を出てみたら、駅前には泊まった「ホテルイン酒田駅前」のビルしかありませんでした。
ここで待ち合せていた東京在住の友達と無事に合流し、まずはホテルの中にある「アンジェロ」というイタリアンで、ラーメンを食べました。
このミスマッチ感に惹かれたのですが、洋風ラーメンという感じでそれなりに美味しかったです。
ちなみに、最近、ミラノの気取ったレストランにも’Ramen’というメニューがあったのを見たので(試していませんが)、そんなにおかしいことではないのかも。
さらに、このイタリアンでは、地元の日本酒の三種飲み比べもできました。
これはやはり、酒田ならではでしょう。
ウエイトレスの方に尋ねたら、「ここの人は毎日、おちょこ一杯ぐらいはお酒を飲みます」とのこと。
彼女自身もちゃんと好みがはっきりしていて「私は〇〇が好きです」ときっぱり。
飲み比べのお酒についても「どちらも酒米が同じだから~~」と、イタリアンのウエイトレスにしては、一歩踏み込んだ説明をしてくれました。
お腹を満たした後は、この町一番の観光地、山居倉庫へ。
これは、1893年に建てられたお米を保管する倉庫で、驚いたことに、今も農業倉庫として使われています。
今は、全12棟のうち、3棟が資料館やショップなどになっています。
その庄内米歴史資料館に入ってみました。
農家から持ち込まれた米を検査している様子を再現している人形などがあるのですが、そこでまず目に飛び込んだのが、作業している男の傍らで、俵を担いでいる女性の姿です。
力仕事は男の仕事だろうに、と疑問に思ったところ、先へ進むと、女性が一つ60キロの俵を五つもかついだ姿がありました。
昔の女性は本当に力持ちだったらしいです。
その他、いかに昔、この倉庫が賑わっていたかを示す写真などが展示されていました。
この倉庫は二重屋根が特徴で、土蔵と屋根の間に空間を作って風通しを良くし、土蔵内の温度を上げないように工夫した構造なのだそうです。
それから、ショップ内の展示で知ったのですが、1980年代前半に大ヒットしたドラマ、「おしん」が丁稚奉公に出た先が酒田だったのだそうです。
私達は橋を渡って山居倉庫に辿り着いたのですが、そちら側は白壁でした。
それも圧巻だったのですが、裏に回ると黒い木造の壁が並び、それに沿ってケヤキ並木が続いていて、なかなか絵になる美しい光景でした。