【2013年8月】これは、ナクソスのシンボルと言われるアポロ神殿のポルターラ(偉大な扉)です。
これはナクソス本島から突き出た小島、パラティアに立っています。
ギリシャ神話によると、ナクソスはお酒の神、ディオニソスの島。
クレタの王女、アリアドネの助けを借りて、怪物、ミノタウルスの退治に成功したテセウス王子は、恋仲となったアリアドネをつれてナクソスにやってきます。
ディオニソスはアリアドネに一目ぼれ。
眠っているテセウスに、アリアドネは災いをもたらすので残して立ち去るようにささやきます。
それでテセウスは彼女をこの小島、パラティアに置いたまま、去っていきました。
その後のストーリーは二分していて、アリアドネもディオニソスを愛するようになって楽しく暮らしたというハッピーエンドと、テセウスを慕ったまま、不幸な人生を送ったという悲しい結末とがあるそうです。
ポルターラは、紀元前6世紀に巨大な神殿を建てる計画の一端として建てられましたが、戦争により、神殿造りが頓挫。
使われた資材はその後の建設工事に利用されましたが、この巨大な門だけは残ったという話です。
ディオニソス神殿でなく、アポロ神殿であると考えられている理由は、この門がアポロの生地であるデロスに向かって立っているからなんだそうです。