キエティの教会見学

キエティの教会見学

【2017年11月】イタリア中部のアブルッツォ州にあるキエティの観光では、古代遺跡だけでなく、もっと最近に作られた教会も見学しました。

最初に行ったのは、1586年に建てられた聖三位一体教会で、巡礼者の面倒を見るためにできたものだとのこと。

ここで面白かったのは、祭壇に向かって左側にある木造の説教壇。

かなり高いところに位置しているのですが、ガイドさんの説明によると、昔は神父が人々に背を向けてラテン語でミサを執り行ったのだそうです。

というのも、キリストの血と肉を象徴するものが、この説教壇の奥に置かれており、神父さんはそれに背を向けるのが忍びなかったためだそうです。

そして、人々は立ったまま神父の背を眺めながら、説教を聞いたといいます。

ガイドさんによると、「教会にベンチができたのは比較的、最近のこと」と言っていました。

そういえば、正教会の教会には今もベンチがありませんね。

次に行った教会は、17世紀に建てられた聖ドメニコ教会です。

祭壇に向かって右側にある説教壇の隅に、銃を持った手の彫刻があり、その銃からは十字架が出ていました。

聖ドメニコが南米に布教に行った際、原住民の味方をしたために、侵入者であるスペイン人に撃たれそうになったところ、銃からは十字架が出たという奇跡が表現されているとのことでした。

ふと気づいたら、私達のグループに混じってちょっとおしゃれなお婆さんが一緒に説明を聞いていました。

最後に彼女が「聖キアラ教会も見たほうがいいわよ」と言いましたが、今回は見に行く時間がありませんでした。

最後に訪れたのが大聖堂です。

大聖堂は、サン・ジュスティーノ広場にあります。

この広場は大聖堂のほか、裁判所と町役場が囲んでいる町の中心で、地元の名士の館が残りのスペースを占めています。

通訳さんの妹さんが古美術の修復の仕事をしていて、たまたま、これらの館のうち、一番大きいピンク色の家に呼ばれて仕事をしたことがあるのだそうです。

中は絢爛豪華で、広大なバスルームがあったうえ、プライベートの礼拝堂が設えられていたとか。

名士の家族は普段、ここで生活をしているわけではなく、郊外の小さい町に住んでいるという話でした。

そして彼らが町なかの建物の多くを所有しているとか。

午前中この町で、昔から脈々と続く家族を中心とした信頼に基づいた人間関係の良さを感じたのでしたが、サン・ジュスティーノ広場に面した館を持つこういう旧家が、町の社会の上層部をがっちり握っていて下克上を許さないという側面もあるのかなと思ったことでした。

だとしたら、ちょっと窮屈そうですね。

ちなみにこの広場、町の中心の重要な所のはずですが、広場中が駐車場になっていました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事