【2021年6月】1か月に渡ったエディンバラ滞在中の最後の土曜日、天気はいまいちでしたが、予定通り、スコットランド南部のメルローズを訪れました。
ここも、ずっと昔、両親と一度、行ったことがあります。
メルローズ・アビーという修道院跡で有名なところです。
エディンバラのウェイヴァリ―駅からの旅は、これで3度目で、勝手が分かっているつもりでしたが、今回は上の階のプラットフォームからの出発で、場所が分からず少し迷いました。
本当に複雑な造りの駅です。
この日の列車も空いていました。
小さい無人駅にいくつも停まり、その度に、車掌さんが駅員役も兼ねていました。
写真は撮れませんでしたが、起伏のある素敵な景色が堪能できました。
例えば、小川の先に古びた家がポツンとあって、その背景には緑の丘。
霧も雨も雰囲気を盛り上げていました。
下りたのは、Tweedbankという駅です。
2015年にできたばかりらしい駅で、かろうじてトイレがあるぐらいで、ほかに何もありません。
ここで20分ほどバスを待ちました。
事前予習した通りの 時刻きっかりにバスが来て、無事にメルローズ入り。
メルローズ・アビーも、他の観光名所と同様、チケットの事前予約が必須でしたので、11時半に入るチケットを事前に買って臨みました。
チケットが一人£3(450円ほど)と安いと思ったら、建物の周りに柵があって、建物自体には近づけないようになっていて残念。
QRコードを使った音声案内が付きましたが、柵ができる前に録音したものだったので、話がかみ合いませんでした。
それでもわかったことと言えば、ここは、シトー会修道院として、1136年に創設された修道院で、一時は強大な勢力を持っていたとのこと。
スコットランド南部のこの辺りはスコティッシュ・ボーダーズと呼ばれますが、メルローズを中心に、いくつもの修道院が築かれたそうです。
イングランドとの国境地帯なので、昔から闘いが多く、有力な一族が一生守られるよう、お金を払って、ここの修道士に祈ってもらう習慣ができ、このため修道院は裕福に。
創設当初の建物は質実剛健でしたが、裕福になると、装飾も増えたそうです。
敷地内には、修道士ではない作業員の棟もあったという話でした。
ただ、やはり土地柄、攻撃の対象ともなり、何度もダメージを受けては修復を繰り返したようです。
最後の修道士が1590年に亡くなり、その後、修道院内の教会は19世紀まで教区教会として使用されていたそうです。
道を挟んだ向こう側には、博物館があり、修道院の彫像やタイルなどが展示されていました。
いったん外に出た後、ぐるっと回って、アビーを反対側から眺めました。
ガイドブックによると、こちら側にバグパイプを奏でる豚のガーゴイルがあるそうなのですが、目を凝らしても見つかりませんでした。
そうそう、メルローズ・アビーには先日行ったダンファームリンに埋葬されているスコットランド王ロバート1世の心臓が埋められているのだそうです。