【2019年12月】私たちが日本へ行く度に会う友達が、「みさきまぐろきっぷ」というお得な切符を見つけてくれたので、一緒に出掛けました。
みさき、というのは、過去に神奈川県の三浦半島の南端にあったという三崎町のことで、今は三浦市に含まれる地域のことだそうです。
今も三崎港という港があり、そこに収穫されたまぐろが集まるため、ちょっとしたまぐろの名所になっているとのことです。
私たちは東京の品川で集合し、この切符を買いました。
3570円なのですが、電車とバスの乗車券、「まぐろまんぷく券」という食事券、さらに「三浦・三崎おもひで券」というレジャー券が含まれていて、非常にお得。
まずは京急電鉄で、三崎口へ。
約1時間15分の道のりでした。
そこからバスで三浦半島の突先の先にある城ケ島へ行きました。
島ですが、城ケ島大橋でつながっています。
ラッキーなことに、天気は最高、風は強いものの、ぽかぽかの陽気でした。
友達の家族が行ったことがあって良かったという馬の背洞門を目指します。
途中、見晴らしの良い場所に行き当たりました。
そこにあった看板によると、ウミウ展望台というところで、このあたりの海岸は赤羽根海岸というそうです。
展望台から見える断崖は幅が300メートル、高さが30メートルあり、人を寄せ付けないため、鵜の群れの良い生息地になっていると書いてあります。
ウミウやヒメウが冬に、はるか北の千島列島から渡来するとのこと。
そして、約1000羽の鵜が乱舞するところが冬の風物詩になっているのだそうです。
私たちが行ったのも冬でしたが、鵜の乱舞は見られませんでした。
私は鳥は苦手なので、結構です。
そして馬の背洞門へ。
強風の中、かなり急な階段を下りて海辺に出ました。
ぽっかり穴の開いた大きな岩が見ものです。
今はなきマルタのゴゾ島のDwejra を思い出しました。
馬の背洞門は高さ8メートル、横6メートル、厚さが2メートルある海蝕洞穴で、「長い年月波浪や風雨に浸食されて、このような見事な形となった」と看板に書いてありました。
ネット情報によると、1923年に関東大震災が起きる以前は、満潮時に洞門の中を小舟で通り抜けられたとのこと。
地震で1.4メートルも地面が隆起したため、今はごつごつの岩場になっています。
ちなみに、三浦半島は現在も毎年、0.3~1ミリずつ隆起しているのだそうです。
真っ青な海が波立つ向こうに、富士山が見える素晴らしい景色。
浅瀬には小魚がたくさん泳いでいます。
人もあまりいなくて、この上ない気持ちよさでした。
友達が「東京の近くでも旅行気分が味わえるね」とつぶやきましたが、まさにその通り。
はるばる遠くまで旅行に来たような錯覚に陥りました。