イタリア人の名前

イタリア人の名前

【2012年2月】ここはミラノの中心。

ドゥオーモ広場です。

この辺りには店も多く、日中は人通りが絶えません。

ふと思うのですが、ここで「マルコ!」と大声で呼んだら、いったい何人が振り返るでしょう。

それほどイタリアにはマルコがたくさんいます

ゆかりの聖人の名をつけるせいか、名前が非常に限られているようです。

それほどたくさん、イタリア人の知人がいるわけでもない私でさえ、考えてみたら、アンドレアが5人、ウンベルトが3人、シモーネ、アルベルト、ルカ、フランチェスコがそれぞれ2人、マルコに至っては6人も思いつきます。

女性のほうはラウラ、イラリアがそれぞれ3人、マリア、エリカが2人ずつ。

イタリア南部では、生まれた息子に自分の父親の名娘に母親の名をつける風習があるといいます。

ある人が息子に全く別の名をつけたら、父親が丸1年、口をきいてくれなかったとか。

最近の若い層は習慣を破り、純イタリア名でない名前もお目見えしてきました

去年生まれた女の子はグエンダ、もうすぐ生まれる男の子はニコラスです。

【2017年8月】上記を書いて、もう5年半もたった今、面白い資料を見つけたので紹介します。
マルコという名前がどういう具合にイタリア全土に散らばっているかを示す地図です。
これによると、マルコが最も多く、男性の名前の23.3%を占めるのはイタリア北部のロンバルディア州。
ミラノがあるのもここですから、定期的にミラノを訪れる私がイタリア人の名前はマルコばかりだと感じたのも頷けます。
ただ全国的に見ると、際立って多いというほどでもなく、特に南部ではとても少ないようです。
イタリア全土でマルコという名の男性は、34万7000人ほどで、31番目に多い名前なのだそうです。
ちなみに、最も多い男性名はジュゼッペ、女性名はマリア。
イエス・キリストを授かった夫婦の名前ですね。
さすが、カトリックの総本山を抱えるキリスト教の国です。