【2010年9月】ハンガリーの保養地、バラトン湖に面した町、ケストヘイの一番の見どころは、フェシュテティッチ宮殿です。
フェシュテティッチ家という進歩的な地主が1745年から100年以上かけて建てたもので、ハンガリーでは3本の指に入る大規模な宮殿なのだそうです。
残念ながら、私達には時間が足りずに、ここには入らずじまい。
ケストヘイに1週間滞在した友達夫婦は後に、博物館となっている宮殿を見学し、結構、見甲斐があったと言っていました。
私達は宮殿には入りませんでしたが、この宮殿に通じる通り、コシュート通りは楽しみました。
友達が「『小姑』と覚えればいいのよ」と言ったこの通りですが、コシュートというのは、ハンガリーの独立運動を先導した、国の英雄の名前ですね。
このコシュート通り、なかなか可愛らしくて気に入りました。
いまいち、海外からの観光客は想定していない雰囲気もありましたが(例えば、観光案内所の係員の対応が投げやり)、ぶらり散歩するには良い感じの通りです。
土産物店は不十分ですが、毛皮の帽子屋と、天然石のアクセサリー店が目を引きました。
帽子屋ではあれこれ被ってみた末、ムートンの母体に狐の毛皮で縁取りしてある帽子をゲット。
私達が住むロンドンでは毛皮嫌いが徹底しているので、被って歩けるかどうかは疑問ですが。
アクセサリー店では、ハート形のフルオライト(蛍石)のペンダントを買いました。
このお店の女性が、天然石について詳しく、石が好きでたまらないのが伝わってきて、好感が持てました。
このコシュート通りを離れて、さらにぶらぶら歩くと、青空市場に行き当たりました。
観光客を念頭に置いていないらしい、地元民たちの食料市場です。
ネッカチーフに割烹着といった出で立ちが可愛らしいおばさん達が静かに商っていました。
可愛くないジャージ姿のおばさんもいましたが。
客側の年齢層も高そうです。
私達はここで、ハンガリー料理で欠かせないパプリカパウダーを買いました。
ところで、ハンガリーで気づいたことの一つは、若い人がすくっと背が高く、見目が良いのに対し(例えば、ブダペストのレストランのウエイター)、ある一定の中年以上の人々には背が低い人が多いことです。
もしかしたら、今のお年寄りは、成長期の子供のころに社会主義のモノ不足の中で育ち、栄養が足りなかったから背が伸びなかったのかな、と夫と話したことでした。
背の高い若者たちは、こうした青空市場でなく、郊外の大型スーパーに買い物に行くのでしょう。
私達も前の晩、必要な物を買いにスーパーに行っていました。
英国資本のテスコです。
24時間営業で、日曜のかなり遅い時間に行ったのですが、ちゃんと開いていました。
必需品はそろったのですが、あれこれ見たところ、衣料品の品質の悪さには驚きました。
もちろん、安いのですが、ちょっとこれじゃ、消費者が可愛そうだと思ったほどでした。