【2019年7月】カナダのトロントにも無料のウォーキングツアーがありました。
午後2時、ユニオン駅からスタートです。
こういったウォーキングツアーのガイドというのは、声が大きいことが基本条件なのですが、今回の女性は残念ながら、声が通らなくて、聞き取りが非常に難しかったのに加え、表情・表現が通り一遍で盛り上げ方が下手でした。
ガイドの仕事は売れない俳優が第二の職業としてやっていたりすることが多いので、たいていの場合、「熱演」が期待できるのですが、彼女は俳優ではなく、ステージ・マネジャーでした。
それでもいくつか、この町にまつわることを学べました。
このユニオン駅を中心に町が発展したそうで、鉄道会社が駅の次に建てたのは、駅前ホテル。
スターリン建築を小型にしたようなロイヤル・ヨーク・ホテルで、1929年のオープンです。
ガイドさんによると「この町は、大きい物を作ることで、町をアピールしてきた」のだそうで、28階建てのこのホテルも当時としては大きく、しばらくは国で一番高い建物だったそうです。
英国の女王が来た時には、ここに泊まったとか。
今も普通に稼働していて、前日のナイアガラツアー客の数人がここに泊まっていました。
次に見たのは、ロイヤル・バンク・プラザという名前の、ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)の本社ビル。
ガラス張りの高層ビルで、新しいのかと思ったら、1970年代の建設だとのこと。
赤茶色のガラスが日光を反射するので、周りの温度が上がり、周囲から「空調費が上がった」と文句が出たそうですが、冬になると、暖房費が節約できたというので、騒ぎは収まったという話でした。
次に、ブルックフィールド・プレイスという建物に入りました。
ここも高層ビルらしかったですが、私達が見たのは一階のアレン・ランバート・ガレリアというなかなか見栄えのする空間です。
大聖堂をイメージしているということで、『クリスタル・カシドラル・オブ・コマース』と呼ばれているそうです。
もともとは通りだった所を塞いで建てたのだそうですが、市からの「通りとして24時間市民が使えること」という条件を満たしているとのこと。
一か所、場違いの古い建物が入っているのですが、これは19世紀の建物で文化財であるためか、表面だけ残されたという話でした。
調べたら、この部分はコンペで選ばれたスペイン人の建築家によるデザインだそうです。