【2019年7月】カナダのハリファックスでの二日目、我々が泊っていたホテルのすぐ裏にある城塞に行ってみました。
入るのに、一人11.70カナダドル(約960円)もしますが、無料の案内が受けられました。
たまたま入ったのが正午近かったため、チケット売り場の人に正午の午砲を見るように勧められました。
インフォーメーション・センターやカフェなどが入った元兵舎だったビルの二階のベランダからよく見えるというので、まずは、そこへ。
しばらく待った後、昔の兵隊の格好をした3人が、昔のやり方でドンと一発、大砲を撃ちました。
まあ、それだけだったのですが。
後で聞いた説明によると、戦いに使うには古すぎる型の大砲を時報の代わりに12時と4時に鳴らし始めたとのこと。
12時については、1856年から毎日欠かさず続けられているそうです。
ずっと一定の量の火薬を使っていたのですが、割と最近になって、コスト削減のために半分に減らしたとのことで、そのせいで音が小さくなったという話でした。
昔の兵隊の格好をしているのは、この3人だけでなく、ここの職員は皆、キルトを履いた兵隊の格好をしています。
彼らはスコットランドから来た78部隊という設定。
昔はいなかったはずの女性の兵隊が大半を占めていました。
その一人が私達の案内人でした。
案内は、火薬庫から始まりました。
壁を厚くし、天井を薄くすることで、事故があった場合に上に噴き出すように設計。
金属が火花の元になるので、建物から金属は一切排除されていて、釘も木製だそうです。
入ってみたら、暗い中、ワイン蔵のように樽がたくさん並んでいました。
それから銃の説明。
ここで使われていたのは、ライフルの走りで、それ以前のマスケット銃に比べ、正確性、時間、距離など格段に優れていたという話を聞きました。
その他、あれこれ城塞内を巡りながら説明を聞いた後、最後には兵隊が休息した部屋に入りました。
虫が湧いて病気につながるのを避けるため、8人用の板の台があるだけで、そこで仮眠したとのこと。
酔っ払いなどの問題がある兵隊が入る牢屋も付随していたそうです。
説明が終わって外に出たら、兵隊に扮した人々が並んで、トレーニングをして見せていました。
要塞を我々だけで見学するより、ずっと面白い訪問となりました。
最後にショップに行ってみたら、スコットランド製の物がけっこう売られていました。
そもそも、ハリファックスのあるノヴァ・スコシア州は、「新しいスコットランド」という意味。
ガイドブックによると、1773年からスコットランドのハイランドの人々が大勢、移り住んできたのだそうです。