【2021年11月】スペインのアンダルシア地方と言えば、フラメンコのメッカ。
この地方に来たからには、フラメンコは絶対、見たいものの一つですが、今回は博物館でお茶を濁しました。
というのも、フラメンコの公演は、人々が飲み食いする混みあった会場で開催されるのが普通で、コロナの病巣になりがちだとネットに書いてあったからです。
見ようと思えば、セビリア市内のあちらこちらでやっていたようですが。
というわけで、このフラメンコ博物館へ。
入場料は一人€10(1300円ほど)で、各国語のパンフレットが付きます。
チケットを買って入ると、まず、フラメンコ劇場に入ります。
この博物館でも毎日、フラメンコ・ショーが見られるのだそうです。
ここを通り過ぎて、上の階に行くと、映像でフラメンコのスタイルを映している部屋に入りました。
「喜び」「孤独」「誘惑」など、それぞれの感情を表す踊りが少しずつ見られる仕組み。
パンフレットによると、巨匠の踊りだとのこと。
うーん、私には「孤独」と「情熱」の踊りの差が分かりませんでした。
全く異なる感情なのですけれどねー。
それから、フラメンコの歴史、ダンスの変遷を示す部屋など。
コスチュームや小物で、ストーリー性をもって、19世紀から今日に至るフラメンコにまつわる足跡を表していました。
最上階は、フラメンコにまつわる絵画や彫刻の展示室になっていました。
フラメンコの靴音を聞かせる木造りの模型が面白かったかな。
地下には洞窟のような空間があって、そこで体操服姿の男女がダンスの稽古をしていました。
女性が男性に教えている様子。
なかなか迫力がありました。
パンフレットによると、希望に応じてレッスンもしてくれるらしいです。
習っている人なら、本場で稽古をしてみたいでしょうね(私はキエフでバレエのレッスンを受けたことがあります)。
売店も覗いてみましたが、特に心惹かれるモノはありませんでした。
ここでふと気づいたのですが、スペイン土産の代表としてお扇子があり、町なかのお土産屋さんでもたくさん売っているのですが、フラメンコでは扇子を持って踊りませんね。
私がよく観るバレエでは、スペイン物というと、お扇子が付きもので、扇子をしゃっと開いたり閉じたるするのが格好いいのですが。
スペインとお扇子の結びつきはどこから来るのでしょうか。
さて、博物館を出て少しいった所に地味な入口の教会がありましたので、入ってみました。
祭壇が豪華。
天井がムデハル様式でした。
祭壇の柵の中に入って祈っている人が二人。
Iglesia de Santa Maria de Jesus という名前で、ガイドブックにも載っている教会でした。
それによると、もともとはモスクだった建物を13世紀半ばに教会に改造したもので、コロンブスがよく祈りに来たと書いてあります。
コロンブスだけでなく、ここの人々は宗教心の篤い人が多い様子です。
道路沿いに宗教画を見かけましたし、一般人の住宅のベランダが祭壇のように飾られているのも見ました。