【2016年12月】コロンビアのボゴタに到着した日の朝9時半から観光が始まりました。
まずは、モンセラートの丘を目指しました。
そこに行き着くまでに聞いた話が面白かったです。
ボゴタの町は六つの地区に分かれているそうです。
ゾーン1,2は貧民層、ゾーン3,4は中間層、ゾーン5,6地区は富裕層で、私達のホテルはゾーン6にあるとのこと。
ゾーンの数字によって家賃、光熱水道費、税金が異なり、もちろん1が一番安く、6が一番高いというシステムです。
この地区分けは、ボゴタだけでなく、メデジンやカルタヘナでも同様だと後で知りました。
私達のガイドのアンディによると、麻薬がらみで地方から逃げてきた人たちが、ボゴタに勝手に家を作って住み始めましたが、その生活程度や犯罪がひどいので、政府が1994年に数字による地域分けを考案。
無法者たちもちゃんとシステムに組み入れられ、法的に安く生活できるようになったそうです。
半面、当然のことながら、住所による差別感も生まれたとのこと。
アンディ本人は中間層ですが、「仕事の利便性からゾーン5に住んだことがあるけれど、やっぱりコストが高すぎるので諦めた」と言っていました。
ちなみに彼女のお父さんもガイドで、ガイド歴12年のベテランなのだそうです。
移動の途中、インドでよく見たような「のら人」が歩道に寝ている通りがありました。
麻薬取引の巣窟になっていた建物を政府が取り壊したために、道にあふれた人達だそうです。
コロンビアには様々な人種の人がいますが、人種と貧富は無関係だとのこと。
ゲリラとの和平を達成した現サントス大統領の前のウリベ大統領が治安に重きを置き、犯罪撲滅のために大ナタを振るったといいます。
アンディは「人権を無視して大勢を殺したウリベ前大統領は大嫌いだけれど、おかげで治安が改善したのは確かだ」と話していました。
きっとフィリピンのドゥテルテ大統領のような人だったのでしょう。
そうこうするうちに、モンセラートの丘へ登るケーブルカー乗り場に着きました。
ボゴタの標高は2600メートル。
上り着いた丘の上は3200メートルだそうです。
幸い、私達には高山病らしい兆候はありませんでしたが、ちょっとした坂を上るのが一苦労で、標高の高さを実感しました。