勢いで大きなお買い物

勢いで大きなお買い物

【2022年4月】ブルガリア北西部の絨毯織の町、チプロフツィの博物館を堪能し、宿に戻りました。

ブルガリア、チプロフツィの博物館で
博物館で見たキリムの数々

宿の主、イリヤのお母さんが織ったキリムを記念に買いたいと思っていたのですが、何しろ1メートル四方が1000レフ(73000円ほど)と高いので、テーブルセンター程度の小さいのを買うつもりでした。

でも、博物館で素晴らしいキリムの数々に魅せられた上、織る人の老化で後がないと学び、せっかくなら大物を買おうという気に。

幸い、夫も同じ気持ちになってくれて、決心がつきました。

イリヤのお母さん作のキリムの大物は、真っ赤な地に鳥の伝統柄が入った長方形のもので、廊下に敷くのが良さそうです。

宿に戻って、イリヤにそれが欲しい旨を話すと、夫と協力して寸法を測り始めました。

ブルガリア、チプロフツィのゲストハウスで織られたキリムの寸法を測る
買ったキリムの寸法を測るイリヤと夫

そして多少のおまけもしてもらって、結局、1150レフのお買い物。

キャッシュしか受け付けないので、ソフィアへのバスが出るモンタナの町のATMでお金をおろして支払った次第。

モンタナまでは、イリヤと奥さんのミレナが小汚い車(なぜか右ハンドル)で、送ってくれました。

ブルガリアの一般庶民の物価を考えると、この家族にとって、盆と正月が一緒に来たような、予期せぬ棚ぼた収入だったのではないかな。

何せ、我々が到着した時に、イリヤは来ることを予想していなかった表情だったのですから。

ブルガリア、チプロフツィのゲストハウスでキリムを織るお婆さん
今日も織っているかな

最後に織り手のお母さんに会いたかったですが、彼女は不在でした。

すでに76歳。

あとどのくらい続けられるのか分かりませんが、美しいキリムをできるだけたくさん、後世に残してほしいものです。

今日もあの織機の前で織っているのかな。

そうそう、このゲストハウスを出る前、イリヤが教えてくれたこと。

ブルガリア、チプロフツィのゲストハウスにある十字架ができるシンボル
このシンボルで、家中が守られている

この宿のあちらこちらで見かける三角形が組み合わさっているシンボルは、Kannatizaとかいう名前で、光が当たると十字架の影ができます。

イリヤが携帯電話の明かりをかざして見せてくれたのですが、確かに十字架が。

「これで、家中が守られているんだよ」という話でした。