【2023年10月】スコットランドのグラスゴーで見るべきもののリストには必ず、ネクロポリスが入っています。
名前からして、古代の遺跡のようなものを想像していたのですが、ウォーキングツアーの最中に、共同墓地であることが分かりました。
グラスゴー大聖堂の裏にある「溜息の橋」を渡った先の小高い丘の上にある19世紀の墓地がそれです。
ガイドのリズによると、「有力だった商人たちが眠っている」とのこと。
その数は5万人と言われていますが、家族を奥深く埋めて、上層部を売るということもあったため、実数はもっと多いはずだという話でした。
上るとグラスゴーが見渡せると言うので、ツアーの後に上ってみました。
確かに町が見渡せましたが、景色は全然、魅力的ではありませんでした。
同じスコットランドでも、エディンバラとは大違いで、どちらかというと、バーミンガムに似ている風景です。
墓石も見学してみました。
女性の墓石には皆、「○○の妻」とか「○○の娘」などの表記が。
「○○の夫」と書かれた男性の墓石はありませんでした。
グラスゴーで商人たちが栄華を極めたのは、18世紀、クライド川を利用して新大陸アメリカとの交易で成功したからだそうです。
グラスゴー大聖堂が廃墟になりかけ壊されそうになった時にも、商人たちの交渉で、取り壊しを免れたとのことでした。
大聖堂内の説明はあまりなかった気がするのですが、ツアー後に入ってみたら、ステンドグラスが美しい巨大な建物でした。
天井の高さには驚かせられます。
ずらっと並ぶベンチの端の彫刻が人の顔に見えて面白かったです。
ウォーキングツアー中、町なかにあるストラスクライド大学の脇も通りました。
キャンパスの建物に授業風景を描いた大きな壁絵があるのですが、これが描かれた当初、学生が全員、白人男性だったそうで物議をかもし、後に女性や黒人に描きかえられたのだとか。
また、フランケンシュタインの顔の壁絵があり、その上に描かれた教授は死体解剖で成果を上げた人。
この教授からヒントを得て、メアリー・シェリーがフランケンシュタインを生み出したのだそうです。
ちなみにグラスゴーには大学が三つあり、学生人口は11000人に上るとのこと。
140カ国から学生が来ているという話でした。