【2010年9月】さて、今回のハンガリー旅行、実はブダペストはおまけで、一番の目的地はバラトン湖沿いのケストヘイという町でした。
ロンドンに住む友達カップルとブダペストの空港で待ち合せ。
彼らはバラトン湖畔で1週間のホリデーを過ごすのですが、我々はそのうち3日間、お邪魔するという計画なのです。
この友達は、タイムシェアというシステムに入っていて、休み毎に世界各地のセルフケータリングの宿に泊まっています。
たいていの場合、宿にはベッドルームが2つ以上あるため、今回のように友達を誘って一緒にホリデーを楽しむというわけです。
空港で彼らと合流した後は、レンタカーでバラトン湖へ向かいました。
残念ながら、天気は下り坂。
途中のサービスエリアで簡単な夕食を取ったときには、すでに雨模様でした。
目的地であるバラトン湖畔の町、ケストヘイは、湖の南側では主要な町です。
「ケストヘイ」という名ですが、スぺリングはKeszthly。
というか、Keszthlyがケストヘイと読むということが分かったのは、正直なところ、帰ってきてからのことでした。
恐るべしマジャール語。
そのケストヘイには真っ暗闇の中で到着し、翌日の天気好転に期待をかけて、就寝しました。
けれど、残念ながら、翌日も雨。
しかも、暴風雨と言ってよいほどの吹き降りで、気温もぐんと下がっています。
リゾート地らしく、水着や水遊び用のおもちゃなどを売る簡易店舗が並ぶところを通り、傘を握りしめてバラトン湖に出てみました。
ブダペストのホテルで門番さんと立ち話した際に、バラトン湖はこの世の楽園のようなところだと聞き、期待が膨らんでいたのですが、見る影もありません。
灰色の水が広がる殺風景な景色の前で、天気の良い日の賑やかな様子は想像するしかありませんでした。
湖畔の一角で、何やら人々が集まっています。
どうやら、来るときの機内誌で見た芋祭りが、雨天決行されている様子です。
こんな小さい町の年に一度のお祭りなのに、風雨にさらされて、お気の毒。
作物の品評会が祭りのハイライトのようでしたが、いくつか出ているテントからは美味しそうな匂いが。
それぞれの地域の代表が、大鍋で腕によりをかけたシチューを提供しているのでした。
私達があれこれ覗きながら歩いていたら、おばさんが「ここのが美味しいわよ。あんまり美味しいから私、これ二杯目よ」と声をかけてきました。
せっかくのお薦めなので、私達も食券を買って食べてみることに。
確かに具沢山で、味も良かったです。
ただし、雨も混ざりましたが。
その後、バラトン湖の遊覧船に乗ろうというアイデアで盛り上がったのですが、暴風雨の中、船は欠航中。
簡易食堂で、揚げパンにソーセージが包まったおやつを食べて、すごすご引き返したのでした。
ついでですが、夕食は、宿の目の前のレストランで食べました。
食べ物には問題なかったのですが、驚いたのは店員の態度。
客である私達がレストランに入っても掃除機をかけ辞めないで知らんぷりだったのです。
元社会主義圏で時々遭遇する呆れた態度の一例として心に残りました。