歩き飽きないキオッジャ

歩き飽きないキオッジャ

【2024年11月】イタリアのヴェネト州にあるキオッジャの町歩きは、この上なく楽しかったです。

イタリアのヴェネト州にあるキオッジャの散歩中に見た運河と家々と青空
青空にカラフルな家々が映える運河沿いの風景

私たちは、ホテルでもらった地図に載っている4つのウォーキング・ルートのうち、3番と2番をほぼ網羅しました。

なぜこの二つを選んだかというと、単に、ホテル付近が出発地点だったからです。

キオッジャには、それほど見どころがあるわけでないのですが、町の通りがすべて、写真に撮りたくなる風景です。

この日は風のある晴天で、まさに洗濯日和。

見られるのを承知で干していると思われる洗濯物たちと、その影が素敵な絵になっています。

カラフルな家々と、青空の調和も素晴らしい。

イタリアのヴェネト州にあるキオッジャの散歩中に通った狭い通り
Calle と呼ばれる狭い通り

もちろん、運河への映り込みも見栄えがします。

地図に沿って歩いたのですが、時々、道とは言えないような狭い通りを行くよう指示してあり、何度か見落としました。

イタリアでは通常、通りの名前はvia〇〇ですが、ここではcalle 〇〇

まるでスペインみたいです。

スペインと関わりのある町ではないと思ったので、ちょっと調べたら、calle はラテン語のcalles という小道を表す言葉からの発展で、ヴェネツィア語なのですって。

ヴェネツィアとは、直線距離で25キロしか離れていないですからね。

イタリアのヴェネト州にあるキオッジャの散歩中に見たヴェネツィアのライオンのレリーフと家の番号
ヴェネツィアの象徴、ライオンのレリーフと、3桁の家番号

家の番号が3桁だったり4桁だったりするのも目に留まりました。

これもヴェネツィアに倣った都市計画で、通り毎に番号があるのではなく、一定の地区の中の家に1から順番に番号が付いているからなのだそうです。

この散歩、観光客が大挙して訪れるヴェネツィアと大違いで、ほとんど人がいませんでした。

歩いているのは、犬を散歩させている地元民。

それから、ちょっと幅広のCanale San Domenico に出ると、漁船の準備(後始末?)をしている漁師たちがいました。

中には迷彩色の服を着ている人々もいて、皆さん、なんだか屈強で怖そうです。

イタリアのヴェネト州にあるキオッジャでの散歩中に見た漁師たち
屈強な漁師たち

以下、夫が話してくれたことです:

ミラノ市民が一時、こぞってポー川の出口付近に別荘を買った時期があったそうです。

その辺りは、海はきれいではないけれど、気の良い人々が多く、サービスが良かったからだとのこと。

ところが、この別荘が次々に盗みに入られたといいます。

ひどい時には、トイレまで盗まれ、壁しか残っていなかったとか。

そして、その当時、人々は「キオッジャから来て盗んでいった」と話していたのだそうです。

イタリアのヴェネト州にあるキオッジャを散歩中に見た整然とした洗濯物とその影
白い洗濯物と影

それもあって、夫はこれまでキオッジャに来たことがなかったという話でした。

それはともかく、一般に、ヴェネトの人はタフでラフというのが定評だそうです。