無賃乗車で禁固刑

無賃乗車で禁固刑

【2025年4月】ドイツシュトゥットガルトにあるベンツ博物館で期待以上に充実した時間を過ごした後、さて、どうやって市内に戻ろうか、ということになりました。

受付の感じの良いお兄さんに尋ねてみたら、歩いてSバーン(郊外列車)の駅に行けることが判明。

この日の午後の予定は、エスリンゲンという町への遠足だったので、まずは中央駅に戻って行き方を聞こう、と思っていました。

それで、教わった方向に歩き始めました。

ドイツ、シュトゥットガルトのNeckarpark 駅
誰もいないNeckarpark 駅

残念なことに、この日は天気が悪く、傘をさして歩くことに。

グーグルマップによると、歩いて16分の距離とのことですが、私は歩みが遅いので、少なくとも20分はかかりました。

そして着いたのは、Neckarpark という無人駅

入り口に切符の販売機と電光掲示板があり、掲示板を見上げたら、行先にエスリンゲンがあるではありませんか。

ということは、中央駅に戻らず、ここから直接行けるということです。

これはラッキー。

ですが、切符の買い方が分かりません。

何しろ誰もいないので。

郊外に行くという心づもりだったので、「Regional」と書かれた一日券を買うことにしました。

2人で€27(約4600円)。

でも、乗ってみたら、ほんの3つ目の駅だったので、もっと安い切符で行けたのかもしれません。

ドイツ、シュトゥットガルトの地下鉄の駅
地下鉄は黄色い電車

ところで、この駅もそうですが、シュトゥットガルトの駅には改札がありません

つまり、無賃乗車も可能だということです。

けれど、夫が調べたところ、検札があった場合に切符を持っていないと、最低€60(10000円ちょっと)の罰金。

さらに再犯の場合、最長で1年間の投獄だそうです。

これは厳しい。

だから皆さん、切符を買っているのでしょう。

ドイツの車掌さんはおそらく、強面で、のらりくらりとかわすことは不可能なのでしょうね。

話はずれますが、私が利用しているミラノからの郊外列車には移民がたくさん乗っています。

ドイツ、シュトゥットガルトの郊外列車の駅
Sバーンは赤い列車

イタリア人は少ない、と言ってよいほどです(私も移民ですし)。

そしてこういう移民はたいてい男性で、切符を持っていません。

検札があった場合、切符がなくてもその場で支払える仕組みですが、移民の人たちはすっかり開き直って、空の財布を見せたりします。

車掌さんは女性が多く、屈強な体つきの移民を前に彼女らは何ができるでしょう。

「次の駅で降りてください」と言うだけです。

私が日々、目にするのは、こうした状況ですが、ところによっては、殺傷事件も起きているようです。

ドイツ、シュトゥットガルトのマリーエンプラッツ駅のエスカレーター
マリーエンプラッツ駅の上り下りするエスカレーター

どうも、イタリアは取り締まりが緩いように感じます。

シュトゥットガルトの厳しさを前に、飛行機で1時間そこそこの距離で、ここまで文化が違うものかと驚いた次第です。

余談ですが、我々が何度も利用したマリーエンプラッツ駅のエスカレーターは、誰もいないと止まっていて、乗る人が来ると動くタイプ。

そして、どちらから人が乗るかによって、上りも下りもする賢いエスカレーターでした。