【2024年4月】アルバニアのサランダ郊外のブトリント湖でのボートトリップを楽しんだ後、この日の夕食は自由行動のはずでした。
ところが、またツアーの誰かがガイドに何か進言したようで、夕食もオーガナイズされることに。
このイタリア人ツアーの細かい情報は、私には夫を通じてしか得られないので、そこのところのニュアンスはよくわかりませんでしたが。
当初は何だかうっとおしいなあと思ったのでしたが、結果的に楽しい夕べとなりました。
いつものツアーバスで、サランダの町の裏側にある丘へどんどん登ります。
そのてっぺんには城跡が。
これは1537年に建てられたレクルシ城。
オスマントルコのスレイマン1世が、サランダの海を隔てたお向かいにあるギリシャのコルフ島を攻撃するための拠点として建てたものだそうです。
200人ほどの兵隊が駐屯していたとか。
しかし、コルフ島は当時のベネツィア共和国にがっちり守られ、スレイマンの軍はここでじっとしていたという話でした。
けれど、ここの見ものは城ではなく、景色です。
サンセットの名所として知られるらしく、たくさんの人で賑わっていました。
確かにここまで登ると、昼間に行ったブトリント方面の地形もよくわかります。
そして、真っ赤な太陽が海の向こうに沈んでいくサンセットも素晴らしく良く見えました。
もう少し人が少なかったら、ロマンティックな気分になれたかも。
サーモンピンクの空の下、遠くに、ギリシャのオトノイ島とエリクサ島と思われる島がぼんやりと見え、その前景を船が航行している様子は、とても幻想的。
これは本当に、一見の価値がありました。
ところで、この城跡、今はレストランになっていて、私達はここで夕食となりました。
それぞれが好きな物をオーダー。
我々は例によってツァツィキと焼き野菜とシーフードのグリルの盛り合わせを頼んで、シェアしました。
こういうツアーで、全員が一つのテーブルを囲む場は少ないのですが、こういう時にツアーの面々の背景が分かるのも面白みの一つ。
ガイドについてもしかりで、彼の奥さんも考古学者だと判明しました。
学者としては、どうやら奥さんの方が出来が良いらしく、彼女は本業に専念。
彼はガイドをして家計を支えているらしかったです。
そこのところも、ガイドの人物を見直した点でした。
最後のお会計では、このガイドが懸命に計算に取り組んでいた様子も微笑ましかったです。
数字に強い私の夫や、数学の教師だというツアー・メンバーがやれば早かったのに。