【2021年6月】今回の北イングランドのノーサンバーランドへの遠足の、一番の目的地はホーリー・アイランドでした。
ここは潮が引いた時にしか渡れない聖なる島。
正式名はホーリー・アイランド・オブ・リンディスファーンといいます。
実は私は昔々、両親と訪れたことがあるのですが、その時の印象として残っていたのは、小高い丘の上の尖がった城を中心に弧を描いた小さい島。
ところが、実際には長さが5キロほどもある島で、島内には宿やレストランもたくさんあることが分かりました。
潮の満ち引きの時間の関係で、私達が島の駐車場に着いたのは、午後6時前。
なので、お土産屋さんはもう閉まっていました。
ちなみに、駐車場は6時から無料です。
とりあえず、お城に向かって歩きました。
このリンディスファーン城、遠目には古代の遺跡のように見えますが、建てられたのは1550年だそうです。
ヘンリー8世が、スコットランドからの侵入に備えて守りを強化するために作らせたものとのこと。
作った人が持っていた美的センスのせいか、尖った丘の上に建ったお城の姿はどこから見ても絵になります。
湾に停泊していたボート、土地を仕切る低い石の壁やベンチ、さらに丘の下部に咲き乱れていたピンクの花など、どれと組み合わせても素晴らしい光景。
今回のエディンバラ滞在中では、先に訪れたダノター城に負けず劣らず美しい情景として心に残りました。
城付近から海を見下ろしたら、アザラシがたくさん泳いでいるのが見えました。
ちょっと遠すぎて、写真はうまく撮れませんでしたが。
それから、遠くにバンバラ城も見えました。
ここでも、バンバラ城の時と同様、城の周りをぐるっと一周して帰路につきました。
本当は、もっと歴史が古い修道院跡もじっくり見たかったのですが、エディンバラまで帰る道のりを考えると時間がなくなり、割愛。
このリンディスファーン修道院は、アイルランドの修道士で、アイオナ島から派遣された聖エイダンによって634年に築かれ、北イングランドの伝道の拠点となったそうです。
そして、665年には北イングランドの守護聖人である聖カスバートがここの修道院長となったとのこと。
リンディスファーン城を作る時にはすでに廃れていて、城の資材として、修道院跡の石が使われたのだそうです。
美しい光景に後ろ髪を引かれる思いで、海の道を通って本土へ渡りました。
そうそう、ここに来る前に、海辺の町、シーハウシズのちょっと先の、名も知れぬビーチでしばらく時間を過ごしたのでした。
淡い色合いの海岸が広がっているところで、とても気持ち良かったです。
夫が目を凝らして岩場を見ていましたが、「北の海には小動物がいない。見えないだけかもしれないが」と言っていました。