【2024年7月】南イタリアの小さい島、プローチダ島で美味しいランチを済ませた後、目の前の港から出ている観光船に乗りました。
と言っても、小さいボートで、乗客は我々だけ。
船頭さんはジュゼッペです。
島をぐるっと周ってくれて、お値段は€50(8000円ちょっと)と、先のタクシー観光と同じでした。
海から見る島も一興。
自然に囲まれていて、内部に家がひしめいているとは思えない景色です。
牢獄だった城がある丘の下に洞穴が。
ここでは、その昔、修道女たちが、人に見られぬよう、こっそり泳いでいたのだそうです。
高貴な方々の赤い狩猟の家と、獲ったものを料理して食べていたという台地、一里塚みたいな塔等など、説明を聞きながら、写真を撮りながらー。
昔は水道橋だった橋の下をくぐり、自然保護区である無人島の斜面にある家を指さして、ジュゼッペが「あれがパブロ・ネルーダの家だ」と言います。
「へ? ネルーダってあのチリの人だよね?」と夫に言ったことでしたが、そういえば、ネルーダが一時、イタリアに避難していたという話があったっけ。
あそこに住んでいたのかぁ、とその時は思ったのでした。
ぐるっと周って、イスキア島に帰る船が出る港でおろしてもらった後、一休みしたカフェで検索してみたら、ネルーダがプローチダ島に住んでいたという記録はないとのこと。
ただ、映画「イル・ポスティーノ」がプローチダ島で撮影された際、ネルーダが住んでいた家として使われたのが、自然保護区の島の家だったのでした。
それまで、「イル・ポスティーノ」はてっきり、軽いコメディかと思い込んでいたのですが、ネルーダがイタリアに避難している間の地元の郵便配達人との交流を描いたドラマなのだそうです。
実際には、ネルーダはイタリアに避難中、カプリ島に住んでいたとのこと。
数年前にチリに行くまでは知らない人でしたが、バルパライソで彼の本当の家も見たし、悲惨な最期の話も聞いたし、印象深い人物なので、この映画、機会を見つけて、ぜひ見たいものです。
以上でプローチダ島の遠足はおしまい。
ツアー仲間と再会し、指定された船でイスキア島の港、Casamicciola に戻ってきました。
ところが、迎えに来ているはずの車がいません。
夫が、ツアーを予約する際に交渉した係の人に電話をしたら、ようやく、ツアー客がぎりぎり乗れるおんぼろのミニバスがやってきました。
ツアー会社の名前を失念したのが悔やまれますが、フォリオの目抜き通りにブースを出している店です。
絶対、使わないほうがいいですよ。