【2022年9月】クロアチアのドゥブロブニクに着いた日、街歩きの最中に、修道院でクラシック音楽のコンサートがあるというポスターを見かけました。
こうしたイベントは心を豊かにしてくれて、旅の良い思い出になります。
チケットを買おうと右往左往したのですが、結局、開演の1時間前から会場で売り出すとわかりました。
開演は夜の9時だったので、8時ごろ宿泊先のアパートを出ました。
この日は雨が降ったり止んだりでしたが、夜のこの時間にはしっかり降っていました。
チケットは、一人150クーナ(2800円ほど)。
始まる15分前からしか会場には入れないとのことだったので、仕方なく、雨の中を散歩。
途中、外観が立派な建物が開いていたので、覗いてみました。
地図をチェックしたら Sponza Palace という建物で、ガイドブックによると、16世紀に税関として建てられたものだそうです。
貴重な歴史的な文献が保存されていると書いてあります。
けれど、私達が入れたのは1階だけで、絵の展覧会が開催されていました。
天井のない教会のような形の面白い空間でした。
ちなみに、翌日には入場料を取って人を入れていたようだったので、上の階も見られるのかと尋ねたら、1階のみだとのことでした。
この建物の一室には、1991~95年の紛争で亡くなった人々の顔がずらっと並んでいました。
この紛争の相手は、セルビア人。
セルビア人とクロアチア人は、この紛争が始まる以前から不仲だったという話を、セルビアに行った時に聞いたのを思い出しました。
さて、まだ時間があったので、次にほぼお向かいの聖ヴラホ教会にも入ってみました。
ガイドブックによると、1715年に建てられたものだそうです。
聖ヴラホとは、この町の守護聖人で、ドゥブロヴニク出身の男性名のトップ3に入ると、後で聞きました。
階段を上って入る教会で、外観は堂々としていますが、中は小ぶり。
真剣に祈りに来ている人もいたので、気が引けましたが、数枚だけ写真を撮りました。
そして、コンサートです。
元修道院の一角なのだろうと思われる小さい空間に、人がぎゅうぎゅうに詰め込まれた状態。
この中に一人でもコロナ患者がいたら、全員が感染してしまうでしょう。
年配の男性がフルートを奏で、若い男性がクラシック・ギターを聞かせるデュオでした。
曲目は、バッハ、モーツァルト、アルベニスなど。
う~ん、正直なところ、それほど上手ではありませんでした。
独特な場所で生の音楽、という意味では良かったですが、結局、これもツーリスト・アトラクションですねー。
気を取り直して、宿のすぐそばのカフェで、スプリッツを飲みました。
それは良かったのですが、お勘定を見て驚愕。
1杯120クーナ(€17≒2300円)もするのです。
イタリアでスプリッツは€5で飲めます。
しかも、ウエイターがチップを欲しそうなそぶりを見せました。
この町の人々は、ツーリストからお金を搾り取ることに関して、すっかり感覚がマヒしているのだろうと思いました。