【2019年12月】私達が行ったパリのオランジュリー美術館はチュイルリー庭園の中にあります。
そしてチュイルリー庭園では12月のこの日、クリスマスマーケットが開かれていました。
すごい人気で、食品市場のアリーグル市場に負けず劣らず、大勢の人々がひしめき合っていました。
ここで私達が惹かれたのは、観覧車です。
10年以上前、コンコルド広場の隅に作られていた観覧車に乗ったことがあるのですが、それは小振りで窓もなく、外気に触れられる昔ながらのもので、高所恐怖症気味の私は怖くて怖くて、殆ど目が開けられなかったのを憶えています。
今回の観覧車「Roue de Paris」は大型で、ゴンドラがちゃんと密閉されています。
こういう形だと、どんなに高くても怖くないから不思議です。
チケット(€12)の半券に、高さは55メートルだと書かれています。
順番待ちで並んでいる最中は、帰りの列車の時刻を気にして、気が気じゃありませんでしたが、いざ乗り込んでみると、今度はその楽しさにすっかり心を奪われてしまいました。
ちょうど日没の時刻で、空気がほんのりとピンク色に染まり、エッフェル塔、モンマルトルの丘、モンパルナスタワー、さらにラ・デファンス地区まできれいに見えました。
すぐ真下の家々を見下ろすのも楽しかったし、近所のルーブル美術館もよく見えました。
窓越しではありましたが、結構、良い写真がたくさん撮れました。
チュイルリー庭園のクリスマスマーケットは、プレゼントになりそうな物品や食べ物の販売だけでなく、アイススケートリンクやちょっとした遊園地も開かれていて楽しそう。
ロンドンのウィンター・ワンダーランドほどの規模はありませんでしたが。
ネット情報によると、それまでシャンゼリゼ通りで開かれていたマーケットが、2015年にチュイルリー庭園に移って来たのだそうです。
さて、観覧車から降りてからは、ひたすら帰途です。
ゼネストの最中でしたが、幸い動いていた1番のメトロでホテルまで戻り、そこから予約してあったタクシーに乗るはずでしたが・・・。
午前中に予約してもらっていたタクシーが一向に来ません。
レセプショニストは泣きそうな声で「二度も電話したのですよ」。
帰りのユーロスターの時間が迫ってきます。
はらはらしながら、路上に出て、流しのタクシーを探しますが、なんせ、ゼネスト中なので、タクシーは実車ばかり。
それでも夫がようやく一台確保し、乗り込めました。
その後はまたも渋滞で、時間も料金もかさみましたが、ユーロスターには間に合い、無事に帰ってきました。
ちなみに、今回の運転手は2010年に西アフリカから来た人でゼネストについて「フランス人は怠け者だ。世界では定年は65~67歳が当たり前になっているのに、ここではまだ55歳を保とうとしている」と批判。
そして「退職してもすることがないから、ウーバーの運転手をしている人が多い」と、たどたどしい英語で、一生懸命、説明してくれました。