【2022年12月】スペイン西部の町、メリダにはローマ時代の遺跡が目白押し。
私達のガイドブックには、「エストレマドゥーラ州の観光では欠かせない」と形容されています。
その中でもローマ劇場(Teatro Romano)はハイライト。
私達はグーグルマップを頼りに、ローマ橋から劇場を目指して歩きました。
「入口」と入力しなかったのがいけなかったのか、遺跡の広い敷地をぐるっと歩くことに。
一晩分の荷物とはいえ、リュックをしょっていたので、けっこう、疲れました。
それに道中、通ったメリダの町自体は全く可愛くなく、撮りたい被写体もほとんどありませんでしたし。
空の青さは際立っていましたけれど。
やっとたどり着いた入口の切符売り場でローマ劇場と円形競技場(Anfiteatro)が見られるチケットを一人€12(約1800円)で買いました。
町中に散らばるその他の遺跡をほぼ網羅できる€16のチケットもあり、そちらの方が断然、お得だったのですが、私達は2時半のバスに乗ることにしていたので、この劇場と競技場だけのチケットにしました。
このローマ劇場、建設されたのは紀元前15年前後で、6000人を収容するのだそうです。
世界遺産に指定されているだけあって保存状態がとても良く、見応えがありました。
最近では、春にブルガリアのプロヴディフで似たのを見ましたが、メリダのの方が舞台の造りがよく残っています。
劇場の座席に腰かけて一休みしながら、日本の家族に電話し、辺りの様子を写して見せてあげました。
高齢の母がそれを見て、「私も行きたかった。50年早く生まれすぎたわー」。
若い人には当たり前なのでしょうけれど、技術者の努力のおかげで、こんなことができるようになったことに感謝の気持ちでいっぱいです。
メリダは国際的にはそれほど知られていませんが、スペイン人にとっては有数の観光地らしく、ツーリストがたくさん。
人を入れずに写真を撮るのは至難の業でした。
少し歩き回ったら、「貴賓席はこちら」という表示が残っているのを見つけました。
今も、二階の正面に仕切られたVIP席がある劇場が多々見られますよね。
ガイドブックによると、夏場にはこの劇場で演劇などが上演されるお祭りがあるそうです。
それから、古代の人々がグラディエーターを見物した競技場の方へ。
こちらは草ぼうぼうで、自然に任せてある感じです。
紀元前8年にオープンしたものだそうで、収容人数は14000人。
それほど大きくないですね。
確かギリシャのどこかで、3万人収容とかいうもっと巨大な競技場の遺跡を見たことがあるのを私も夫も覚えているのですが、それがいったいどこだったのやらー。
と書いて、調べたら、ギリシャというのは私の記憶違いで、トルコのアフロディシアスでした!
それにしても、劇場と競技場が並んでいるところを見ると、ローマ人はここに一大娯楽複合施設を作ったわけですね。
きっと出店などもたくさん出ていたに違いありません。
それから2000年あまりが過ぎたわけですが、人間、考えることはあまり変わっていませんね。