【2023年9月】スコットランドのヘブリディーズ諸島に属するバラ島をぐるっと巡りました。
ネットで調べて、事前にタクシーを予約してあったのです。
というか、ネットに載っていた運転手とその息子はすでに予約が入っていたため、知り合いを紹介してもらったのでした。
どうも、島にはタクシーが3台しかないようでした。
空港からいったんホテルに行って荷物を置いた後、午後1時から観光開始。
島の東側から北へ、そして西側に回った後、土手道でつながった隣の島、ヴァタセイ島に立ち寄るという全体で2時間の行程でした。
運転手の名前はニール。
この島の土着民で、「ロンドンには2回行ったことがあるが、イワシの缶詰みたいな所で、好きではなかった」そうです。
タクシーの運転手をやって26年になる、とのことなので、少なくとも45歳。
ですが、どうも新婚さんのようで、話の端々に「マイ・ワイフ」が登場しました。
奥さんはグラスゴー出身で、中学校の教師だとのこと。
「彼女はこの島の中学校の教師募集に応募して、一発で採用されたんだ」と自慢げに話していました。
大都会からこんな地の果ての島に来て、教師をやろうというからには、よほど殊勝な人か、訳ありの人か・・・。
ツアー中、一時、雨も降りましたが、おおむね晴れて、自然の色の豊かさを満喫できました。
白い砂浜がたくさんあり、海の色も素晴らしかったです。
地中海と違うのは、周りが緑の草地であること。
岩の黄色い苔も色どりです。
ところどころにあるコテージの白壁や、たまに見かけた使われていなさそうな電話ボックスの赤も映えました。
羊や、黒や茶色の大きな牛たちも絵になりました。
以前行ったことのあるシェットランド諸島やアイオナ島などもこんな風でしたが、何しろ、こんな「世界の終わり」感の強い所に来たのは久しぶりだったので、感動もひとしおです。
こんなところで生まれ育ったニールと私達では、ものの考え方が全く異なるのだろうなあと思ったことでした。
ニールにはツアーの始めに、「私達は外国人だから、ゆっくり話してね」と言ってありました。
最初はそうしてくれたのですが、だんだん速くなり、訛りも強くなり、やがて何を言っているのか、さっぱりわからなくなりました。
何度も聞き返すのもなんなので、聞き流すことも多くなってしまいました。
もうちょっと話が分かると良かったのですが。
私達の反応が鈍いので、楽しんでないかと思ったみたいで、最後に「できるだけのことをしたんだけど」と言っていました。
我々は本当~に楽しんだのだよ。
このツアー、一時間につき£30(約5700円)でした。