人口: 約440万人
面積: 25,400平方km
行政区: 8県
イタリアのピエモンテ州は、イタリアの大陸側・北西部に位置し、北はスイス、西はフランスと国境を接しています。
イタリアの中でも稀な、海岸線をもたない州であり、その代わり山岳地帯が43%に及ぶ、自然豊かな州として知られています。
そんな大地の恵みをふんだんに利用したワイン製造や農業が盛んなことでも有名です。
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豊かな食文化、歴史、自然と、観光地として非常に豊富な資源を持つピエモンテ州。
州都トリノほか、周囲の小都市で建築物や美術品の鑑賞など文化的な楽しみを味わえるだけでなく、山間部ではスキーなどのレジャーに興じることもできます。
また、世界的に知られるワインやトリュフの産地を回るなど、お好みに合わせて様々な角度から楽しめる州です。
ピエモンテ州で最も小さな県でありながら、食文化の観点からは非常に魅力的なアスティ。
発砲ワインのアスティスプマンテや、赤ワインのバルベラダスティなどの産地として国の内外から高い評価を得ており、「ワインの大地」と呼ばれるほど。
毎年9月には競馬祭りのパリオ・ディ・アスティが開催されるほか、ワインの全国見本市ドゥイヤ・ドールも開かれます。
トリノから南東へ約60kmの位置にある小さな町アルバは、ワインや白トリュフ、桃の産地として知られています。
中世の建物が町に数多く点在し、中でも画家モーデナ作「慈悲の聖母」やマクリーノ作「聖母子礼拝」の絵があるサン・ジョヴァンニ教会は必見です。
毎年10月から11月に開催される「アルバの国際白トリュフ市」は世界的にも有名で、その時期には観光客やグルメマニアが多く集まり、町が華やぎます。
北イタリアの湖水地方の一部であるマッジョーレ湖は、ピエモンテ州北部にあり、ロンバルディア州との境界をなしています。
ストレーザやヴェルバーニアなどの美しい湖畔の町々は、ミラノからのアクセスも良く、春から夏にかけて多くの観光客で賑わいます。
マッジョーレ湖に浮かぶ島々を巡る遊覧船を体験してみるのも一興です。
ピエモンテ州の気候は地域によって山岳性と大陸性に分かれています。
アルプス系、アペニン系の山岳部では夏季は比較的涼しく、冬は非常に厳寒で積雪も見られます。
一方で平野部は典型的な大陸性気候で、春に雨が多く、夏の暑さや冬の寒さがとても厳しいです。
州の中でもどの地域に訪れるかによって適切な服装が異なるので、事前に天気予報を調べることをおすすめします。
古くからピエモンテ州は、イタリアにおいて歴史的に重要な位置を占めています。
ケルト・リグリア人系の諸部族が住み始めたのが起源といわれていますが、紀元前1世紀ごろにローマ人に征服され、植民都市ができた後、紀元1世紀ごろにはイタリアに編入されました。
その後いくつかの属領としての歴史を経たものの、ピエモンテ州が特に重要かつ力を持ち始めたのはずっと時代が下って16世紀、サヴォイア公国時代、首都がトリノに移されてからでした。
すぐ隣のフランスで起きていたフランス革命やナポレオン時代の動乱の波をまともに受けつつ、ピエモンテ州は力をみるみる蓄えていきます。
最終的にはイタリア王国建立の中心舞台となり、州都トリノはイタリア王国の最初の首都となりました。
現在はフィアットが拠点を置くトリノ、羊毛を中心とした繊維の町として知られるビエッラからわかるように、イタリア国内屈指の工業地帯として名を轟かせています。
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