【2023年6月】イタリアのトスカーナ地方の観光地、サン・ジミニャーノは、予想にたがわず大混雑でした。
観光客であふれかえる中、ワイン祭りを開催中で、尚のこと混んでいるのでした。
こうした混雑を避けて、今回は無名な町を選んで旅していたのでしたが、何か物足りなさが付きまとっていました。
それでサン・ジミニャーノに足を伸ばしたのですが、やっぱり混雑にげんなり。
ジェラート店の前に長蛇の列ができてるし、休憩に入ったカフェでは、忙しすぎて、なかなか注文を取りに来ないので、店を出てきた次第。
やっぱり初心を貫いて、観光地は避けるべきでした。
でもやっと見つけたホテルに付随するカフェでスプリッツを飲んだら、元気が回復。
夫がこのホテルに取材したところ、一泊€100~150(ざっと2万円前後)で泊まれて、安めの部屋でも見晴らしが良いとのこと。
ツーリストが引いた後の夜の街は、全く静かなのだそうです。
夜と早朝の、人のいないサン・ジミニャーノを味わうというアイデアは魅力的。
先々のプランに加えようと夫と話したことでした。
元気が回復すると、人混みもさほど気にならなくなり、お店を覗く好奇心も戻ってきました。
無名な町の旅で欠如していたのは、このショッピングという活動です。
旅の楽しみは、見ること、撮ること、食べることに加えて、買うことも重要な構成要素なのです。
少なくとも、私にとっては。
ここで私の目に留まったのは、目抜き通り沿いにある宝飾店、Macalle’。
中で男性が作業していて、ここで作って売っているのは確かです。
俄然、興味が湧きました。
指は10本、首は一つしかないのに、アクセサリーは山ほど持っていて、もう買うまいと思っていた矢先でしたが、こういうのを見るとその決心をコロっと忘れて、店内を舐めるように吟味。
セミプレシャス・ストーンに独自のデザインの金属をあしらったもので、どれもなかなか素敵。
中でもカエルが乗っている個性的なマラカイトの指輪に惹かれました。
€95(およそ1万5千円)はリーズナブル。
サイズを調整してもらって、さっそく、指にはめました。
たまたま、着ていた服がグリーン系だったので、ピッタリです。
もらったリーフレットによると、この男性はマッテオ・マカッレさんで、オーナーの一人。
彼のお爺さんが1950年代に始めた家族経営のお店なのだそうです。
全て手作りで、同じものは二つとないと、魅力的な文言が並んでいます。
大満足で店を出て、サン・ジミニャーノの町をもう少し、ふらふら歩き回り、帰路に着いたことでした。