【2019年8月】イングランド南西端のコーンウォール州にある町、セント・アイヴスは、朝の風景も素晴らしかったです。
前日に着いた時には潮が満ちていて海だったところが、干潮ですっかり陸地になっていて、人々が犬の散歩などをしていました。
曇り空の下、入江の向こうの海には光線が差していて、幻想的な景色。
うっとりと景色を見ながら、私達は朝食が食べられるカフェを求めて歩き回りました。
海辺から少し入ったところにあったScoff Troff Cafe という店が開いていたので、そこに入り、トーストしてあるクロワッサンとカプチーノの朝食。
カリカリしていて美味しかったです。
私達の後に続々と人に笑顔で対応するウェイター。
どうも、笑顔が素顔みたいでした。
宿を10時にチェックアウトし、11時半過ぎの列車に乗るべく駅に向かいました。
途中で見つけたのは、床屋です。
ここでも夫が散髪しました。
切り方は、ちょっと思い切りが悪かったらしいですが、£12.5(1750円ほど)と手ごろでした。
床屋から出て、駅がある丘に上った時には、すっかり晴れ渡っていて、景色がまたまた素敵。
期待以上だったセント・アイヴス、後ろ髪を引かれる思いで、列車に乗り込みました。
そうそう、セント・アイヴスは海辺ですから、当然のことながら、たくさんカモメがいました。
「ヒッチコックの」として有名な「鳥」という映画の原作は、ダフネ・デュ・モーリアの小説です。
デュ・モーリアはロンドン生まれですが、セント・アイヴスのあるコーンウォール州で過ごす時間が長かったとのこと。
きっとセント・アイヴスを自由に飛び回るこのカモメたちが、彼女の小説のインスピレーションになったのでしょう。
私自身、鳥は恐い存在ですが、ダフネ・デュ・モーリアもそうだったのかも。
さて、この日の行先はデヴォン州のダートムーア国立公園内にある小さい町、モートンハムステッドです。
町なかにあるホテル、The White Hart Hotel に一泊しました。
階下にレストランがある英国らしい小ぎれいなホテルだったのですが、翌朝の朝食で、一つおかしいことが。
朝食も英国調で、「デヴォンの朝食」という名の付いた目玉焼きやベーコンなど盛りだくさんのいわゆるイングリッシュ・ブレックファーストがメインなのですが、これを選ばない場合には「Variety of Pastry(いろいろなペストリー)」というチョイスもありました。
私達は朝からあまり重いものを食べる習慣がないので、この「いろいろなペストリー」を選びました。
ウエイトレスにその旨を伝えると、テーブルのペストリーをセルフサービスで取ってこいと言われたので、そのテーブルに行ったのですが、そこには、何も入っていない普通のクロワッサンしかありません。
パン系のものにはうるさい夫が、わざわざ立ち上がって、別のウエイターのところまで行き「この、『いろいろ』というのは、このクロワッサンだけ、ということなのか」と問いただしました。
すると、ウエイターは苦笑して、「そうです」と小声。
というわけで、笑いながらクロワッサンを食べたのですが、上質で美味しかったです。
後でレセプショニストが「たいていの人が『デヴォンの朝食』を選ぶので、ペストリーをいろいろ揃えるのをやめてしまったのです」と説明していました。