【2019年8月】イングランド南西部デヴォン州にあるダートムーア国立公園の中のウィドカム・イン・ザ・ムーアは、石造りの家々が並ぶ可愛らしい町です。
この中心にあるのが、セント・パンクラス教会です。
小さな町の教会にしては立派な教会で、中には、7人の酔っ払い男が一頭の馬に乗って、馬を死なせてしまったという言い伝えを表した置物があります。
4年前にも訪れたこの教会を見学した後、知り合いが予約しておいてくれたCafe in the Green という半セルフサービスの店でみんなでランチ。
ハムとチーズがバゲットに挟まったサンドイッチを食べたのですが、このチーズがずっしり重くて、腹持ちが良いことこの上ありませんでした。
食後、また車を連ねて、今度はメリヴェールという地区を目指しました。
ここへの道が細くて、単一車線の道が大半を占めています。
対向車がある度に、少し道幅があるところへどちらかが引き返し、待つことになります。
週末のこの日、交通量がかなり多く、こんな人気のない田舎なのに、そこここで渋滞が起こっていました。
そして、それまできれいに晴れていたのに、やっと着いた時には天気が急転。
土砂降りの雨となりました。
傘を差してもびっしょり濡れた横殴りの雨です。
濡れながら見たのは、まず、Stone Row(石の列)。
ストーンサークルというのはよく見られますが、これは石が2列になってずらっと並んでいるものです。
青銅器時代の半ば(紀元前2500~1000年)のものだと考えられているそうです。
端っこには石塚があり、重要な人が埋葬されていたのではないかとのこと。
ダートムーア内に、こういった 石の列が少なくとも70あるのだそうです。
大雨のせいで、カメラを取り出せず、写真が撮れなかったのが非常に残念。
ここから少し移動したところには、小さいストーンサークルがありました。
直径は18メートルぐらいだそうです。
石の一つ一つは小さいのですが、これは長年の間に地面に埋まってしまったためで、実は人の背丈ぐらいある岩なのだとか。
「サークルの真ん中に立つと、コンパスがぶれる」という言い伝えがあるそうですが、仲間の一人が携帯電話に付いているコンパスで試してみましたが、それは起こらず、ちょっと残念。
このサークルの真南には、すくっと石柱が一本立っています。
高さは3メートルほどだそうです。
何のために、というのは謎ですが、少なくとも、この辺りが当時の人にとって霊的に重要だったのは確かでしょう。
謎を深めるかのように、黒雲が垂れ込め、凄みのある風景が見られました。